市民による浦安の地域情報総合サイト

浦安ってこんな街!

【議員さんってこんな人!】二度にわたる震災の経験から決断した、市議会議員への立候補。 議員の仕事は、未来の日常をつくること-上野賢一さん

この記事は最後に更新されてから1年以上経っているため、情報が古くなっている可能性があります。
最新の情報をお探しの方はサイト内検索で最新情報がないか検索してみてください。

浦安市議会議員の素顔をレポートするインタビュー企画【議員さんってこんな人!】。第17回は、大手インテリア会社から浦安市議会議員へ転身した上野賢一(うえのけんいち)さんです。

琵琶湖のほとりで生まれ育ち、上京。イタリアでのインテリアとの出会いが、人生を決める

1970年生まれの上野さん。出身地は滋賀県大津市、琵琶湖と比叡山に囲まれた自然の中で少年時代を過ごします。「子どもの頃はいろいろなスポーツに取り組みましたね。喘息だったので体を鍛えようと空手に取り組んだり、当時は大人気だった野球もやったし、卓球・バドミントン・テニス…習い事はそろばんや習字など、とにかく『なんでもやってみたい!』という子どもでした」と上野さん。

琵琶湖と比叡山

大学入学を機に上京。「当時はミーハーだったんです(笑)。イタリア料理が流行った時期で、『イタリア料理店でイタリア語で注文できたらカッコいいな!』って思って、イタリア研究会というクラブに入りました。語学研修でイタリアに行ったとき、現地のお宅にお招きいただいたのですが、そのインテリアに感激してしまって! イタリアの家って、外見は古い石造りで一見普通のアパートなんですが、中に入るととってもおしゃれなんです。家の造り上、ほとんど窓はないのですが、壁に風景画がかかっていて。なんで絵をかけているの?と家主に聞いたら、『いつも見ていたい好きな風景を、窓に見立ててかけているんだ』と。そういうイタリア人のインテリアに対する考え方に、感銘を受けました」。ヨーロッパの暮らし方や快適さへのこだわりに刺激された上野さん、卒業後は大手インテリア会社へ就職します。

イメージ写真

インテリア会社では、まず営業スタッフとして東京のお店に配属されます。「総合インテリアの会社だったので、ソファ、ベッド、カーペット、カーテン…お家のインテリアを一軒丸ごと任せていただくことがよくありました。半年から1年という長期にわたってお客様と二人三脚でインテリアを作り上げていくので、その方の人生に入り込んでいくような仕事でしたね。『長い間ありがとうございました』とお礼を言っていただくのがとても嬉しく、やりがいでした。引越しやブライダル、お子様の入学や独立などライフステージの変化に合わせてご用命いただいたり、長くお付き合いをさせていただくお客様が多かったです」。2010年に東京本社へ転勤になり、会社が用意したマンスリーアパートのあった浦安・今川へ。それが上野さんと浦安との出会いでした。

二度にわたる震災の経験から、市議会議員を目指す

勤続25年を迎えた2018年、所属する公明党から「浦安市議選に出てみないか」と声がかかります。「25年勤めて、やりがいも感じていた仕事。正直後ろ髪を引かれる思いはありました」と上野さん。打診をキッカケに改めてこれまでの人生を振り返ってみて、思い出されたのは二度の震災だったと言います。

「一度目は、1995年の阪神大震災。あの時は入社2年目で、神戸のお店で営業をしていました。慣れ親しんだ街が瓦礫の山になり、ビニールシートをかけられた遺体がそこここにある。被災したお客様の壊れた家具を直しながらも、どうしようもない無力感を感じたのを覚えています。二度目は、東京に転勤してきて翌年迎えた東日本大震災。当時住んでいた今川はお水も出ずトイレも使えない状況で、お台場の会社に早朝出勤して給湯室で髪を洗ったこともありました。長くインテリア=家の中の快適な暮らしに携わってきた私ですが、この二度の震災がきっかけになって、家の外での安全で安心な暮らしに欠かせない『防災』への意識が少しずつ芽生えていたんです」。市議会議員になって、「防災」に力強く取り組んでいきたい――。そう腹を決めた上野さん、会社を退職し浦安市議会議員へ立候補。わからないことがほとんどだったという選挙戦でしたが「防災」を通して安全で安心なまちづくりを粘り強く訴え、2019年4月の選挙で1,870票を獲得し当選します。

これからの課題は「情報共有」と「コミュニティづくり」

議員になってからは市民の方の困りごとの相談を聞き、迅速に粘り強く対応することを心がけてきたという上野さん。「2020年からはコロナ禍に突入し、コロナでの失業や困窮、ワクチンに関する相談事が多かったです。道路や公園などのインフラ整備、子どもの学校や医療費のご相談…ご相談いただく内容は多岐に渡りますが、長い時間をかけても解決して『ありがとうございます』という言葉を聞けるのは大きなやりがいですね。活力につながります」

数々の相談を受けていて感じるのは、「もっと知ってもらう努力をしなければならない」ということ。「例えば市民の方が『こういう制度があればいいのに』とおっしゃる、でも既にその制度は浦安市にある…ということも多々ある。市の施策や事業の周知がなかなか市民へ行き届いていないというのが現状です。市のHPへ掲示する、広報うらやすに掲載するだけでなく、SNSや駅のデジタルサイネージなど様々な媒体と連携して、ただ発信するだけでなく、必要な情報を必要なタイミングで発信できるようAIなどを活用し、受け取ってもらう努力もしないければならない。情報を共有することで、現状や課題に共感していただき、行政と市民がまちを共創する(共に創る)そして共助の心が育まれ共生社会へ――そんなまちづくりをしていきたい」

また、これからは「コミュニティづくり」にも力を入れる必要がある、と上野さんは話します。「定年後に力を持て余してしまっている方も多い。高齢化による担い手不足が懸念されている現在、お仕事を退職してもまだまだひと花もふた花も咲かせられる場所はたくさんあります。議員という立場から、『生涯学習』にまつわるコミュニティの活性化を図っていきたいと考えています。たとえば、子どもたちに学校教育でもなく家庭教育でもない『社会教育』の機会を提供し、そこで定年後の方々に力を発揮してもらう。そんな前向きなコミュニティをつくっていくことこそが、これからの時代大切です。こうやってコミュニティが充実していけば、幸せを実感できるようになるのでは。コンパクトな街である浦安、エネルギッシュな人たちの多い浦安なら、それが実現できるのではないかと思います」

未来の日常をつくる。それが、議員の仕事

「議員になってから、未来の日常をつくるのが私たちの使命だと感じるようになりました」と上野さん。今は特別なことかもしれないけれど、制度や考え方が変わっていけば、それがいつしか“普通”になる。その積み重ねが未来を作っていくのだなぁ…と、上野さんとお話をしていて感じました。年末のお忙しい時期の取材にも関わらず快く引き受けてくださった上野さん、本当にありがとうございました!

上野賢一さんプロフィール…1970年生まれ、滋賀県大津市出身。2019年に行なわれた浦安市議会議員選挙にて1870票を獲得。現在1期目。公明党所属。
公式サイトTwitter

連載企画【議員さんってこんな人!】では、2019年4月の選挙で選ばれた市議会議員の方々へのインタビューを掲載します。普段の生活では接点の少ない議員さんですが、議員さんも一人の市民。その素顔、お仕事内容や浦安への想いを語っていただきます。乞うご期待!

【議員さんってこんな人!】バックナンバーはこちら
西川 嘉純さん
岡野 純子さん
美勢 麻里さん
宝 新さん
中村 理香子さん
末益 隆志さん
広瀬 明子さん
柳 毅一郎さん
芦田 由江さん
水野 実さん
吉村 啓治さん
毎田 潤子さん
小林 章宏さん
芳井 由美さん
一瀬 健二さん
斉藤 哲さん

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローして最新情報を入手しよう

関連記事

月別アーカイブ

ページ上部へ戻る