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浦安ってこんな街!

【議員さんってこんな人!】学校の先生と、赤毛のアンに憧れた子ども時代。浦安市議会にとって久しぶりの女性副議長さんは、「人と人を、もっとつなげていきたい」と明るく語ってくれました!—中村理香子さん

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浦安市議会議員の素顔をレポートするインタビュー企画【議員さんってこんな人!】。第五回は、現在浦安市議会の副議長を務めている中村理香子(なかむらりかこ)さんです。

子どものころの夢は、「学校の先生」と「家庭を持つこと」

10歳で浦安に引っ越してきた中村さん。「子どものころはとにかく元気な子だったと思います。緊張するタイプだったので、人前に出るのは全然好きじゃなかったんですよ。でも人の役に立つことは好きだし、自ら動くタイプだったから、みんなの意見をとりまとめたり、飲み会やイベントの幹事をしたりすることは多かったですね」。先生やまわりの友人にも恵まれたという子ども時代、将来の夢は『学校の先生』。なんと中村さん、数学科の大学院まで進学したというバリバリの理系なんです!「実は、もう一つ別の夢があって。『赤毛のアン』の話が大好きでよく読んでいたんですが、アンのように、辛いことや大変なことを一緒に乗り越えていく温かい家庭を持ちたいなぁ…と思っていました。結婚を考えたときに、『家庭を持つなら今。教師だったら、もう少し後でも目指せるかな』と考えたんです」。理系であっても結婚を機に家庭に入る女性がほとんど、という当時の時代背景もあり、結婚後は主婦として3人のお子さんを育てます。

3番目のお子さんが小学校に上がったタイミングで、教育関係の企業に就職。もう一つの夢である教師への道を歩みはじめて間もなく、4人目を妊娠・出産し、働きながら子育てをします。幼稚園・小中学校のPTA活動にも積極的に参加していたというから、とってもパワフルなお母さんですね…!「私自身、先生や地域の方々にとっても良くしてもらって、周りの人たちに育てていただいたから、今の自分があると思っていて。だから自分にやれることは何でもやろうという気持ちがありました」。そんな時、公明党から推薦され、市議会議員へ立候補する話が持ち上がります。「それまでは市議会議員になろうだなんて、これっぽちも思ってなかったんです。自分が動くことは苦じゃないんですが、人前に立ったりしゃべることは苦手だし…。でも『育ててもらった地域に恩返しがしたい。自分がやれることは何でもやろう』という気持ちはあったから、もし自分が望まれるなら頑張ろう!と、立候補を決めたんです」。そして2011年の市議会議員選挙に立候補し、初当選します。

人と人が、もっとつながる仕組みづくりを!

もともと先生を目指していた中村さん。市議会議員になってからは、“人づくり”に重きを置いて活動されます。「人づくりは、まちづくりの中でも基本であり、とても大事なこと。何が無くても人さえいれば街は活性化します。私は人に育てられて今の自分があるので、子どもはもちろん様々な年代の方にとっても、“人”とのつながりがその方の人生を切り拓いていくのではないか、と考えています。今、生きづらさを感じている人や、人とのつながりがない人、制度の狭間で困っている人がたくさんいらっしゃいます。昔はそういう方を家族が支えてきましたが、浦安は全国各地から引っ越してきて住んでいる世帯が多い地域なので、家族とのつながりが薄く孤立してしまっている人たちも少なくありません。そういう人がつながることのできる仕組みづくりを進めていきたいです」。


たとえば、現行の制度の周知。印刷された紙がポストに入っているだけではなく、実際にお家を訪ねて各種制度や窓口につなぐことで、より正確に届けることができます。「行政は申請主義なので、申請が出来ない人や申請制度自体を知らない人はそれだけで損をしてしまう。届かない人に届けていく仕組みをつくる必要があります」。公約に掲げる『浦安版地域包括ケアシステムの構築』も、その仕組みの一例。医療・介護・看護・生活支援を縦割りにせず、包括的に支援が行える地域包括支援システムを浦安版として拡大して、浦安に住んでいらっしゃる全ての人が孤立することのないように、伴走型支援を行えるような仕組みです。「様々な問題や課題を抱えていてどうしたら良いかわからない方が、何でも相談することできる総合相談窓口があったら…と、提案していた『総合相談窓口』も昨年4月に開設され、様々な世代の方が利用してくださっています。さらに、窓口に来られない人にも支援の手が届くように進化させていきたいです」。


また、浦安だけで使える地域通貨の導入も公約に掲げています。「お金を稼ぐことができない方でも、ボランティアをしたり何か活動に関わることで、地域通貨地域ポイントをお渡しできたら良いなと思っています。その地域通貨で地元のレストランでご飯を食べたり、ケーキを買ったり…。自分の活動が地域とつながることを実感できると思うんです」。お金ではなく地域通貨にすることで、どこで使おう?と思ったときに、必然的に浦安に目が向きますよね。浦安にこんなお店があるんだって、地域を知ってもらうきっかけにもなります。地域通貨、すごく面白そう…!

議会改革に必要な「議会基本条例」づくりも進んでいます

地方分権が進み、全国一律ではなく自治体ごとにこれからの施策を考えていくことが必要とされる現在。市議会議員の役割はさらに重要になってくる、と中村さんは言います。「市議会議員は、行政と市民の間に入ってバランスを取ることのできる存在です。市民の意見を聞きながら、市を運営するという行政の立場も理解し、その妥当性を考え、咀嚼して市民に伝えていく。たとえば公民館の利用料を考えてみましょう。市民の側からすると、利用料は安ければ安いほど嬉しいかもしれませんが、その安くなった分は税金で補填することになります。果たしてそれは今後持続可能なのか?という視点で考えると…また違った答えが出てくるでしょう」。市民の希望と行政の施策が異なるときに、どこが妥当な線なのか、どこで折り合いをつけていくのか。様々な市民の立場を理解し、行政と議論し、その上で出来上がった行政の施策を、噛み砕いて市民へ伝える——市議会議員の役割は、行政と市民をつなぐパイプのようなものなのかもしれません。

「地方自治体が独自に政策を考えていくことが求められる時代だから、市民の声やニーズを細かく拾い上げられる議員の存在は、行政にとっても重要です。浦安市は21人の市議会議員がいますが、21人それぞれに立場があり、それぞれに支援者がいる。今、その21人全員が納得できる内容をまとめ、議会全体として発信していく仕組みをつくろうとしています」。前回のインタビューで現浦安市議会議長の宝さんもおっしゃっていた『議会基本条例』の制定が、その大きな一つです。「今、市議会議員全員で現在の課題や必要項目の案を出しているところです。この条例が定まれば、議員一人ひとりの行動指針ができる。市議会議員は4年で改選になるので、議員を担う人はどんどん変わっていきますが、それでも変わらないものがこの『議会基本条例』です。内容は、市民の声をどう聞くか、どう政策づくりに関わっていくか、開かれた議会にしていくためには、等々」。


様々な政党・会派に属する21人全員が納得するというのは、とても大変そうです…。「そうですね。いろんな立場の議員さんがいるので、意識の共有が大変です。全員が同じ方向を向いているか…というと、まだそうではない。もちろん、それは当然のことだと思います。だからこそ、全員の意見をまとめ、議会が一丸となってまとまる意味がある。『多様な意見がある議会がまとまったんだから、これは大事なことなんだ』と、行政が無視できない力になるんです。それに、たった21名の議員をまとめられずに、市全体を動かす条例を作ることはできないから…今期でやらなければならないと思っています」。

浦安の好きなところは「人」!

最後に、浦安の好きなところは?と伺ってみました。「やっぱり『』ですね。浦安には、助けてって言ったら助けてくれる人、いろんな経験をしている人、知識の深い人、いろんな特技を持っている人…おもしろい人がたくさんいます。そして、子育ても、生涯学習も、食も環境問題も、いろんなことに一生懸命な人が多い。でも、自分たちの活動だけになるよりは、それぞれがつながったらもっと相乗効果が生まれて、浦安が盛り上がっていくんじゃないかなと思います。人と人を、もっとつなげていきたいですね」。

一つひとつの質問に、真っすぐ丁寧に答えてくださった中村議員。コロナウイルスで世の中がざわついている中でのインタビューでしたが、中村さんの明るくてチャーミングな笑顔に、元気をもらえました。きっと、そんなファンの方々も多いことでしょう…! お忙しい中、ありがとうございました!


中村 理香子さんプロフィール…1969年生まれ。2019年4月21日に行われた浦安市議会議員選挙にて2,110票を獲得。現在3期目。浦安市議会副議長。公明党所属。

*連載企画【議員さんってこんな人!】では、2019年4月の選挙で選ばれた市議会議員の方々へのインタビューを掲載します。普段の生活では接点の少ない議員さんですが、議員さんも一人の市民。その素顔、お仕事内容や浦安への想いを語っていただきます。乞うご期待!

*【議員さんってこんな人!】バックナンバーはこちら
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