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【実りの秋がやってきた!】市民ボランティアが咲かせる、笑顔と繋がり。

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昭和43年、第一期海面埋立事業により東葛飾郡浦安町弁天が新設され、今では閑静な住宅街が広がる弁天エリア。「弁天ふれあいの森公園ができる前、ここは下水処理場と清掃工場があったんですよ」と話してくださったのが『ふれあいの森公園を育む会』代表の後藤さん。『弁天ふれあいの森公園』を拠点とし、住民と浦安市との協働による公園づくりに当初から情熱を傾けてきた方です。壮大な夢をもった市民の想いと手によって、市民参加型の公園づくりを20年以上にわたり続けていらっしゃいます。

『ふれあいの森公園を育む会』

ふれあいの森公園を育む会 代表の後藤さん。

浦安市で初めて、住民と浦安市が協働で行う壮大な公園づくりがスタートしたのは2000年。
「当時、例の跡地に公園を作るという話を聞き、浦安市に市民参加の公園づくりをお願いしました。まずは住民にアンケートをとることから始まりました。アンケートには『浦安市には緑はあるけれど自然が少ない、きれいだけどどこか面白さがない』といった意見。また、どんなイメージの公園が好きですか? との回答には『明るくて自然を楽しめたり、夫婦で散歩できるような公園。木の下で読書ができるような場所、花植えなどに参加したい』と言ったとっても素晴らしい夢・想いが書かれていました。まさに住民たちの夢が詰まったアンケート! そうした声を聞きながら何度も何年も、浦安市と話し合いを重ねてきました。2004年に有志を中心とした『ふれあいの森公園を育む会』を立ち上げ、皆の夢の実現に向けて公園を育んでいます」。

続けていく、継承していくこと

夢をあきらめず継続することが大切、と後藤さんは話します。

「この寛ぎの庭を作るには、市と市民の手によって育まれ、誰もが気軽に利用でき、世代を超えた地域交流の場所として続けていく必要があります。コロナ禍であっても植物は世話をしなければ枯れてしまいます。『高齢者は家に居て』と言った声もありますが、家にいたら高齢者も健康をくずし、公園も死んでしまうよ…と話し合っていました。出来ないと諦めるのは簡単だけど小さくても出来ることを見つけ続けることが大切。感染症対策をしっかり行い、屋外とは言え密にならないよう工夫し、活動を続けています。新型コロナにはしなやかに対応したいと思っています」。

世代を超えた交流も大切にされていることから、取材に伺った日も、学生や近隣こども園の保護者さん達が一緒に活動をされていました。現在では約100名の方々が『ふれあいの森公園を育む会』の公園ボランティアとして活動されています。その多くは仕事をリタイアされた方々。これからは次の世代に受け継いでいくことも課題だと、後藤さんは話します。

この日は学生さんやこども園の保護者の方々も一緒に活動されていました。

今年度は、コロナの影響で浦安市の予算も大変で、花壇に植える花苗の供給がなくなってしまいました。
「実は僕たちは、当初から種から花苗を育てていたんです。公園を花いっぱいにしたい、素敵な様々な花を植え、質の高い花壇にしたいとの夢・想いから、種から育てよう!と作業を続けていました。この育った苗たちのおかげでコロナ禍でも活動を続けられ、公園に花を絶やさずに咲かせることが出来ました」。

種から育った花苗たち。ピンセットで植物の赤ちゃんを大きなカップに移す『ポット上げ』という作業はとても繊細でした。
育てられた沢山の苗たち。

公園に併設されたハウスには色とりどりの花々がたくさん咲いていて、これが種から育てられたことにとても驚きました。
「世の中が今こんな状況なので、参加をしたくても出来ない方も多いと思います。ボランティアは自分自身で、健康、スケジュールなどをコントロールする厳しさもあり、自立した精神が必要です。ご自身で『出来ない』と思った時は無理をしない!マイペースでやることが、活動を継続できる秘訣かもしれませんね」。

ここから生まれた種で育てられた花の苗たちは、弁天ふれあいの森公園だけでなく市内各所の公園に植えられることもあるのだそう。

新たな自分の発見

3.3 ヘクタール・約1万坪の敷地内の植物の手入れをされているボランティアの皆さんはとっても元気な方ばかり!座っていてもすくっと立ち上がり健康的な姿に驚きました。植物と同じように日を浴びて汗をかき身体を動かすことで健康で居続けられるのは、土仕事の魅力ですね!

参加されていた会員さんの中には、花植はあまり得意ではなく切り花が好きだったけれど、先輩方が教えてくれるので徐々に花壇にも挑戦することができた! という方もいらっしゃいました。分からないことがあっても皆さんがフォローしてくれるので、とても心強いと言います。
「花壇は区画ごとに担当が決まっています。植える場所や配置など、困ったときは皆が相談に乗ってくれるので安心して花壇仕事ができますよ。通りを歩いている方々にも綺麗ね〜と言っていただけて、このご時世にコミュニケーションがとれるのはありがたいし、とっても励みになっています!」と会員さん。

主に花壇仕事などは『花いっぱいクラブ』、間もなく収穫時期を迎えるお米づくり体験などを担当するのは『里山クラブ』。その他、『みんなの森クラブ』『芝生クラブ』『自然観察クラブ』『写真クラブ』『スケッチクラブ』『かまどクラブ』と、『ふれあいの森公園を育む会』には個性あふれる8つのクラブが存在します。

浦安とは思えない、昔懐かしい故郷をも感じられる田んぼ風景を楽しめる『弁天ふれあいの森公園』。写真は9月上旬に撮影したものですが、10月には古代米の赤米の穂も垂れ、収穫を迎える頃合いになるでしょう。
これからの季節、公園内には秋から冬にかけて咲く『冬桜』も開花予定。写真は「アーコレード」。その他、2種類の冬桜を楽しめます。

『ふれあいの森公園を育む会』は皆で和気あいあいと作業したい方はもちろん、一人黙々と作業をしたい方まで、ご自身の得意なことを活かせる会です。さまざまな活動と出会いを通し四季を感じ、ふるさとをも感じられる場所…『弁天ふれあいの森公園』を訪れて、人の想いが育てた自然のエネルギーに触れてみてませんか。

弁天ふれあいの森公園
浦安市弁天4-13

■会へのお問い合わせはこちら
ふれあいの森公園を育む会
047-352-6778 ※公園へのお問い合わせではありません

※この内容は、フリーペーパー「ゆうゆう手帖」Vol.29号に掲載された内容です。
※フリーペーパーに掲載されている日程が変更になる場合があります。最新情報はそれぞれの店舗・主催者にご確認ください。

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