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【好きで輝く】「二度とない風景」を描き溜めた4年間。~スケッチクラブのみんなが先生~

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浦安随一、人の手と愛情によって、四季折々の花々を愛でることのできる公園と言えば、見明川沿いにある「弁天ふれあいの森公園」。その青空の下で昨年12月17日から今年1月10日まで開催されていた「ふれあい青空スケッチ展」で、今年はメンバーのお一人、三本杉 昭さんの個展が行われていました。今回が初の個展だそうで、どのような方なのか会場へお邪魔してきました。

三本杉 昭(さんぼんすぎ・あきら)さん:弁天ふれあいの森公園まではいつも自転車に乗って往復をしています。スケッチクラブのメンバーは弁天地区以外にも日の出や高洲、当代島からも通ってこられるそうです。絵を描くために、そして健康のために、毎朝5時には三番瀬を1時間30分かけて、なんと15年もウォーキングを続けているそうです!

住民と市で一緒に創った公園

公園の歴史は意外にも浅く、計画がスタートしたのは2000年で、以前は下水処理場と清掃工場だったことを覚えている方も多いのでは。住民と浦安市が協働してその跡地に壮大な公園づくりがスタート。住民たちの夢が詰まったアンケートを元に浦安市と対話を続けながら、計画を練りました。多くの市民が参加し、「夢の公園」の実現を持続的に行うため、有志を中心に2004年に立ち上げたのが、「ふれあいの森公園を育む会」です。現在会には8つのクラブがあり、公園の魅力を維持しながら今も公園づくりに励んでいます。

弁天ふれあいの森公園内にある「アオノリュウゼツラン」は冬になっても背が高い姿のまま、まだ踏ん張っていました。後は枯れていくだけだそう。写真は「アオノリュウゼツラン」の子どもだそうです! これから40年くらい経てば、また花を咲かせるでしょうか?

そのクラブの一つが「スケッチクラブ」。現在13名のメンバーが第2日曜日に四季の移ろいを楽しみながらスケッチを描いています。年に一度、毎年9月にクラブメンバー全員の作品が屋外テラスに展示される「ふれあいの森公園フェスタ」が開催されています。

ちょうど冬の時期に描かれたもの。優しい雰囲気の中にも、今にも外の風が吹いてくるような空気感が清々しく感じますね。

メンバー全員がアドバイザー

三本杉さんの絵はそこに吹く風と植物のにおいが漂ってきそうな、その描く景色が実際にそこにあるような感覚になってしまうものばかり。主に水彩画、水彩アクリル、オイルパステルを使用し、さまざまな風景を描いた全42点のスケッチは、季節の感覚が蘇る素敵な個展でした。「実は絵を描き始めて15~16年ほどなんですよ」という三本杉さん。

「75歳まで勤めていた会社をリタイアしましたが、10年前から絵ハガキを趣味程度に描き始めました。そして『ふれあいの森公園フェスタ』に遊びに来た際、皆さんの絵がとても素敵で、広いキャンバスの上で私も描いてみたい! と思って、こちらのスケッチクラブに入ることにしました。皆さん公園の好きな場所で絵を描いています。現在、若い女性のメンバーや、絵の経験がない方もいらっしゃいます。私も当初はほとんど自己流でしたが、クラブの中の経験者のメンバーに先生になってもらい、絵のイロハを学びました。約2時間スケッチした後、メンバー全員で1時間ほどお昼を食べながら、先生役だけでなく経験・未経験関係なくみんながアドバイザーのように、一人一人の絵についてディスカッションをしていくことが絵の上達に繋がっていると感じています。また、年に一度の展示会を目指して描けることも大きな楽しみの一つになっています。いつもはメンバーでの展示ですが、今回は『ふれあいの森公園を育む会』の後藤さんに薦められて個展をすることができました。今年はもう終わってしまいましたが、またできたらいいなと思っています。現在は月に10〜15枚程度を描けるようになりました。自宅でも手直しをしているのでリタイア後も割と忙しい日々を過ごしているんですよ」。

こちらは最近描いたオイルパステルを用いた作品。ホクホクと湯気がたっているようなお芋がとても美味しそう! 風景だけでなく暮らしの中の静物を描くこともあるそう。

二度と存在しない今

そんな三本杉さん、クラブに入ってから相当な量の公園の絵を描いているそうで、今ではどこに何の植物が植えられているか、目をつぶっても分かるんだとか! 正直同じ場所で描きつづけていて、飽きてこないのか、失礼ながら伺ってみました。

「それが全然飽きないんです。同じ場所に植物は生えてくるけれど、毎年生まれてくる植物たちは全く違う顔や姿をしています。たまに来るだけではわからないけど、長年ここへ来て見て描いていると違うんです。風の吹き方や太陽の出かたによって花々の色合いも変わって見えるし、葉っぱもいろんな緑色になるんですね。だから今見えているものは二度と見れないんですよ。素敵でしょ! こうした公園は市内にここだけですよ。植物の多さもそうだし、豊かな自然を感じられる場所です。人の手によって育まれている『ふれあいの森公園を育む会』のボランティアの方々のおかげで私たちはいつも素敵な植物や風景を描くことができます。だから全く飽きることはないですよ。しかも描いていると頭がスッキリするし、2時間3時間はあっという間に時間が経つんです。また、仕事をしている時には気づかなかったことも、自然の中にいると道端の草木が芽吹いていることに気が付いたり、新たな発見があったり、日常で楽しめることが増え、毎日がとても充実しているように感じます」と話します。

市内では三本杉さんの絵画が飾られている自治会があるそう。「公園に行けずとも、絵を通し公園の良さが伝わったらとても嬉しいです」と話してくれました。今年の秋には「青空写真展・ふれあい絵画展」が開催予定です。スケッチに興味がある方、ぜひともスケッチクラブへ問合せをしてみて!

弁天ふれあいの森公園
浦安市弁天4-13
【ふれあいの森公園を育む会】
047-352-6778(後藤)
※留守の場合が多いので留守録にお名前・電話番号をお入れください。「育む会」からご連絡します。
※公園へのお問い合わせではありません。

※この内容は、フリーペーパー「ゆうゆう手帖」Vol.37号に掲載された内容です。

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