浦安ってこんな街!
12.92025
【街レポ!vol12:浦安市の○○に住みたい!】今月は…「富岡に住みたい!」

浦安市には、猫実、当代島、北栄、堀江、富士見、東野、鉄鋼通り、富岡、今川、弁天、海楽、入船、美浜、舞浜、港、高洲、日の出、明海、千鳥と19 の行政区画があります。その中の1 つの地域の中の、そのまた1 つのスポットに注目して、どんな場所なのかを調べるのがこのコーナー。
「富岡」のはじまり



1960年代後半の第1期海面埋立事業で誕生した「富岡」。実は、浦安市の埋立地で最初に人が住み始めたのがここ「富岡」なんです! 中央公園周辺の4丁目では、東西線が開通した1969年ごろから入居が始まりましたが、当時はまだ道路も未舗装で、風が吹くと家の中まで砂が入ってきたほど。電話回線もたった5本しかなく大変不便だった(3回線という説もあり)と話します。そんな「富岡」でしたが、中央公園の通称「浦安富士」(富岡富士とも呼ばれる)は当時からの町のシンボル! 標高およそ15メートルで実は今でも浦安でいちばん高い場所なんです!(リゾートの山を除く)。当時、丘の上から見えたのは東京湾と広い空、そして鉄鋼団地だけ――でもそれも、町ができていく懐かしい思い出として語り継がれています。ちなみに、「富岡」の由来は、明治の終わり頃まで遡ります。堀江の内田さんという方が、この辺り一帯に大きな池をつくり、ウナギやボラの養殖を始めたそう。その後、この池を「富岡」という人が買い受け、「富岡の池」と呼ばれるようになり、地名として定着したそうです。(浦安市公式サイトより)



浦安初?!のショッピングセンター「富岡パークスクエア」



現在の「ライフガーデン新浦安」のある一帯は、2009年まで「パークスクエア」だったのを覚えていますか? 1970年代後半〜80年代初頭、浦安の埋め立てと造成が進む中、地域型ショッピングセンターとして「パークスクエア」を開設したのがOLCでした!(OLCの沿革・歴史より)ハワイの「アラモアナセンター」をイメージしたと言われる開放的な造りは「南国みたい!」と話題に。ちなみに、「パークスクエア」に入っていたお店は今でも市内にいくつか残っていて、その一つが、現在も富岡で親しまれている和菓子店 富岡「美好」です。浦安の銘菓と言っても過言でもない「浦安焼」や季節の大福(秋はシャインマスカット、冬はイチゴ大福♡)といった定番の味わいは、ずっと地域の「甘い」思い出――。(お正月用ののし餅の販売もあるみたいです!)そして実は、当時の富岡の賑わいは「パークスクエア」だけではありません。周りには「富岡商店会」が広がり、魚屋さんに肉屋さん、八百屋さんにうなぎ屋さんまで、様々なお店が軒を連ねていたそうです。そんな「富岡商店会」の名残を見せてくれるのが、「伊藤青果店」。現在は2代目も共にお店に立ち、地域の移り変わりを見つめています。「今はすっかり静かになっちゃったけどね」と話しますが、それでもお店には顔見知りのお客さんが次々とやって来て、「今日は何が入っている? どれが甘い?」なんて会話が飛び交っています。並びにある「とみおか薬局」も2代目がお店に立ち、地域の人にとって「知ってる顔・安心できる」を大切に、街の頼れる薬局を続けています。時代に合わせた便利なツール(LINEサービス)も取り入れ、薬剤師さんとの信頼関係、気軽に相談できる、そんな距離の近さを守っています。もう少し進むと、「あの角の美容室で集合!」とよく待ち合わせ場所に使われているよ(笑)というお店、美容室の「フェリーチェ」。町に馴染むあたたかさで、お子さんからおばあちゃんまで安心して通える雰囲気の美容室です。一方、中央公園前の美容室「バイキング」は、お洒落が気になる年ごろ男子も白髪が気になるお姉さんたちも通う美容室。どちらも、暮らしに寄り添い「町の美容室」として親しまれています。



「お腹のよりどころ」と言えば!



さて、富岡の「お腹のよりどころ」と言えば、やっぱりそば処「やぶ富」でしょう!1978年の創業以来ファンも多く、昼時になるとお店の外まで香ってくるおだしの良い香りに誘われ、ついつい入っちゃうお蕎麦屋さんです。「たくさん食べて、たくさん働いてもらえるようにね」と女将さんが言うように、ボリューム満点のメニューも!カツ丼にカルビ丼などのガッツリ系にお蕎麦がついたセットメニューも人気。昼からお蕎麦にビールを一杯、女将さんと楽しそうに話す常連さんの姿もまた、「富岡」のひとコマでしょう(笑)。
「御神輿」が繋ぐ、「富岡」の心



「富岡の夏」といえば「お祭り」!聞けば、もともとは富岡に引っ越してきた人たちが「盆踊りをやろう」と始めたのがきっかけだったそう。元町から移ってきた住民も多く、その気風がやがて「神輿をつくろう!」という大きな流れに。時間をかけて手づくりの御神輿も完成させたそうです(驚)! そしてなんと、「元町の祭で披露したい」という願いから、清瀧神社の氏子として、御神輿に御魂を入れる儀式である「宵宮」のみ参加を許されることに。そこで誕生したのが、富岡の「友好会」。「友好会」は現在、中町・新町エリアで唯一、三社祭の宵宮に参加できる神輿会となり、宵宮では他の先輩神輿会がすべて入場した後、一番最後に入場するのが習わしとなっているそうです。そして実は、富岡にはもうひとつ御神輿があるんです。それが、「サンコーポ浦安」の御神輿です。この御神輿は、今から約28年前、自治会創立20周年で購入されたそうですが、震災以降、すっかりしまわれたままになってしまい、その存在を知らなかったという人も多かったとか。そんな眠りについていた御神輿を再び呼び復活させたのが2017年の夏祭り。途絶えていた御神輿をもう一度!と地域の力が一つになり、御神輿は再び富岡の空へ舞い上がることができました。それまでなかなか交流のなかった一戸建てエリアとマンションエリアの人々も、この復活をきっかけに団結し、正に「御神輿」が、富岡の人をつなぐ架け橋になったそうです。
「富岡お父さんの会」
突然ですが、「お父さんの会」や「おやじの会」って聞いたことありますか?いまや全国各地に広がっているこの活動、実は、富岡小が発祥?!とも言われているんです!動きが始まったのは、今からおよそ20年前――。「子どもたちのために、自分たちにできることを」と集まったお父さんたちが、防災をテーマに活動をスタートさせたのが始まりでした。「もしもの時に子どもを守れるのは自分たちしかいない」そんな思いから、学校と直接交渉して、校内での防災体験を企画。そうして、今ではすっかり恒例となった「校庭キャンプ」が始まりました。ピザ窯づくりに、お化け屋敷などなど、楽しみながら防災を学べる内容で、今では、子どもたちが心待ちにする地域の一大イベントとなっています。
子どもたちの居場所と学び場



そんな大人の思いは、富岡のあちこちに。町の中心にある「サンコーポ浦安」には、市内でも珍しいボール遊びができる「スポーツ広場」があります。近所の子どもたちも集まりとっても賑やか。その近くには、震災後に描かれた倉庫の壁のかわいいイラストや、「隠れフォトスポット」も!住宅街の中にありながら、子どもがのびのびと楽しむ環境もまた町の魅力です。そして、学びの場も充実しています。「ECCジュニア サンコーポ浦安教室」は、口コミで広がった人気の英会話教室。「伝える楽しさ」を大切に、「英語が通じた瞬間に見せる子どもたちの『笑顔』が何よりの喜び」と先生。こうして見てみると、富岡には「子どもたちの笑顔を育む場」があちこちに。人の思いとその繋がりが、町の温かさを作っています。
命を守る


います。HP: tomioka-sakurakai.jimdofree.com

そして、人だけではなく動物にもやさしい文化があります。地域でTNR(野良猫の捕獲・手術・リターン)活動を続ける「富岡さくら会」は、「むやみに餌をやらない」「やるなら手術を」「近隣の理解を得て」――そんな取り組みを10年近く続けています。いまでは野良猫の姿がほとんど見られなくなったのは「さくら会」の活動の功績。耳先がV字にカットされた猫が、地域で見守る「さくら猫」。定期的に譲渡会も行っています。そして、ペットとの暮らしを支えているのがトリミングサロン「PEQ(ペック)」。「清潔を保つことが、健康を守ることに繋がる」と、高齢犬や持病を持つ子も受け入れています。(何と猫のグルーミングにも対応。更に、保護犬にはスタンプ2倍の特典もあるそうです!)
世代を超えて「オール富岡」へ
「富岡」が出来て約50年。近年は、富岡で育った子が大人になって戻ってくる「Uターン世代」が増え、更に若い世代が増えています。公園や学校が近く、子育て環境の良さも理由の一つですが、他にも、新浦安の市場としては若い世代が手を伸ばしやすい「手ごろな価格で広い間取り」という不動産事情もあるようです。(マンションは3千万円台から購入可能)。近年は、「オール富岡」という動きも生まれ、更に一丸となって良い町になる予感! 大人が楽しく活き活きと町を守り、子どもたちをあたたかく見守っている――取材を通して、そんな町が「富岡」だなぁと感じました!

※編集室が独自で取材しまとめた記事です。もし記事の内容に誤りがございましたら、お知らせいただければ幸いです。
※この内容は、フリーペーパー「浦安に住みたい!」2025年11-12月号に掲載された内容です。
※フリーペーパーに掲載されている日程が変更になる場合があります。最新情報はそれぞれの店舗・主催者にご確認ください。
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