浦安ってこんな街!
6.12021
【浦安の音楽家インタビュー】舞浜でピアノ教室を開いて6年の、浦安出身ピアニスト。「浦安の子どもたちに、ピアノや音楽に興味を持ってもらいたい」-ピアニスト・桐榮哲也さん
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来る7月4日、J:COM浦安音楽ホールにて、浦安にゆかりのある若手~中堅の音楽家5名が集い、『バロック×モダン アンサンブル』のコンサートを開催します。出演する音楽家5名の皆さまに、音楽との出会いやコロナ禍で考えたこと、コンサートで聴いてほしいポイントなどをお伺いする連載【浦安の音楽家インタビュー】。第四回は、ピアニストの桐榮哲也(とうえい てつや)さんです。
いろんなことがあっても続けてこれたのは、ピアノが好きだから
浦安出身の桐榮さん。お母様が声楽を学んでいらっしゃったこともあり、家にはピアノがあり、休日にはオペラのLDを観たり…と小さな頃から音楽に触れる機会が多かったと言います。「兄も姉もピアノを習っていたので、自分も弾くようになって。兄姉はすぐにやめてしまったんですが(笑) 。小学校3年生のころからピアニストの木村徹先生のところへ通って、本格的に習い始めました」。実は、何度も辞めたいと思ったという桐榮さん。「でもピアノが嫌いだったわけではなくて。その当時、男なのにピアノ弾いているのがなんとなく恥ずかしかったんです。でも周りの方が評価してくださっていたので、続けていて。6年生の時、当時通っていた塾を辞めたいがために(笑)、ピアノに集中することにしました」。中学卒業後、普通科の高校へ1年通いますが、音楽家の登竜門である桐朋学園大学附属高校音楽科へ進学。音楽を学びの中心に据え、音楽好きな仲間がたくさん集まる高校生活は、とても刺激的だったのだそう。大学も同じく桐朋学園へ進学します。
「音楽で生きていくのかどうか、高校・大学とずっと悩んでいました。学内でも結果が出るときと出ないときとあって…でも諦めが悪いというか、やっぱりピアノが好きなんでしょうね。続けられる限りは頑張ろう、と」。大学卒業後はドイツへ留学。「ピアノを仕事にするなら、一度はルーツに触れたいという想いがありました。ドイツに5年、パリに2年ほど滞在して、本場のレッスンを受けて練習を積み、志を同じくする仲間と切磋琢磨し、音楽性を磨きました」
ピアニストとして、ピアノ教室の先生として
帰国後はピアニストとして数々のコンサートへ出演する傍ら、舞浜で『とうえいピアノ教室』を開講します。「自分がピアニストとして立つなら、その技術を子どもたちに伝えていくというのは、自然な流れでした」と桐榮さん。教室を始めて6年、現在では幼児~大人まで30名ほどのレッスンを受け持っていらっしゃいます。生徒さんがお住まいのエリアは浦安全域、日の出や高洲など新町エリアから、富士見・北栄など元町エリアまで幅広いのだそう。他の教室に比べ男の子が多いのも特徴的です。
レッスンではどんなことを大切にされているのでしょうか?「生徒さん一人ひとりのピアニズムを大事にしています。押し付けたり、教え込んでしまうと、一方的になってしまう。生徒さんも言われたことをやるだけになってしまいます。自発的にピアノを弾いてほしいので、レッスン中はよくこちらから質問します。生徒自身がどうしたいか、意見を聞くことが多いですね」。全くの初心者から音大を目指す方まで、技術レベルは様々。でも「ピアノが好き!」「上手くなりたい!」という想いは共通しているのだそう。
昨年春、新型コロナウイルスにより生活が一変。演奏会が中止・延期になり、レッスンもオンラインに切り替えます。「それまでずっと追われていたので、最初はちょっと休める…と正直ホッとしたところはあります。演奏会がなくなってしまったので、Youtubeをアップしたり録音あげたりしていました。でもやっぱり、自分が演奏しないとダメなんですよ。先生である前にピアニストでないと、生徒に押し付けてしまうから」。一本の木に枝と根があるように、桐榮さんにとってピアニストであることと先生であることは、表裏一体なのかもしれません。
7/4のコンサートでは、ピアノとチェロの化学反応を存分に味わって!
来る7月4日に行なわれるコンサート『バロック×モダン アンサンブル』では、後半のモダン時代のパートでチェロ奏者・北嶋さんとのデュオを披露してくださいます。「今回演奏するのはドビュッシーの『チェロソナタ』、チェロとピアノのための曲。普段はソロで演奏会をすることが多いのですが、今回はデュオということで、違った緊張感がありますね。一人だと、興奮したり失敗したりするのも自分の範囲内なんですが、二人でやると想定していないことが起きるんですよ。まさに化学反応、ケミストリーと言われる所以ですね。チェロとピアノの化学反応を、ぜひ聴いていただけたら」。実は、桐榮さんとチェロ奏者の北嶋さんは同級生で、高校生のころからのお知り合いなんですって! そんな気心知れたお二人のデュオ、とっても楽しみです♪
浦安の人たちや子どもたちに、何かを残していきたい
浦安で育ち、現在も浦安に本拠を置いて活動されている桐榮さん。インタビューの最後に、浦安への想いをお伺いしてみました。「そうですね…やっぱり浦安、好きですね。都内だったり海外だったり、様々な場所でコンサートをしていますが、浦安での演奏ってちょっと心構えが違うんです。他の場所だと、お客様に対してサービスをするようなイメージなんですが、浦安だと『聴いてほしい!』『ありがとう!』みたいな、感謝の気持ちが強いというか。ここでレッスンをしているというのもありますが、浦安の人たち、子どもたちに、ピアノや音楽に興味を持ってもらいたい。自分の演奏で、何かを残せたらいいなと思います」。落ち着いた雰囲気の内側に秘められた、芯の強さと情熱。7月4日のコンサートでは、そんな桐榮さんの演奏をチェロとのデュオでお楽しみいただけます。ぜひ足を運んでみてください!
*桐榮哲也さんプロフィール…桐朋学園大学、ベルリン芸術大学ピアノ科卒業。パリ・エコールノルマル音楽院コンサーティスト課程にて研鑽を積む。国内外の数々のコンクールにて入賞を重ねる。自らの演奏活動のほか、後進の指導、コンクール審査員、音楽雑誌への寄稿など幅広く活動している。
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*次回は作曲家の与田和也さんへインタビューの予定です。お楽しみに!
*【浦安の音楽家インタビュー】バックナンバーはこちら
チェロ奏者・北嶋愛季さん
ヴィオラ奏者・中島由布良さん
ギタリスト・岡本拓也さん
【バロック×モダン アンサンブル 開催概要】
7月4日は、浦安の音楽家たちの力に触れてみてはいかがでしょうか? 浦安ゆかりの音楽家5名による、古楽器とモダン楽器どちらも楽しめるコンサート『バロック×モダン アンサンブル』。チケット販売はこちらのサイトにてもう始まっています。浦安音楽ホール5階事務室でもご購入していただけますよ。オンライン配信もありますので、外出が難しい・ご予定が合わない方はぜひオンラインからどうぞ♪
日時 | 2021年7月4日(日) 14時開演(13時30分開場) |
場所 | J:COM浦安音楽ホール コンサートホール |
料金 | 一般3,000円 学生2,000円(未就学児入場不可) |
プログラム | J.S.バッハ: 無伴奏チェロ組曲 第2番(バロックチェロ) G.P.テレマン, G.F. ヘンデル(古楽トリオ) H. ヴィラ=ロボス: ブラジル風バッハ第5番よりアリア(ギター&モダンチェロ) 与田和也:モダンチェロのための新曲(世界初演) C.ドビュッシー: チェロソナタ(ピアノ&モダンチェロ) |
出演 | 北嶋愛季 (バロックチェロ、モダンチェロ) 中島由布良 (バロックヴィオラ) 岡本拓也 (ギター) 桐栄哲也 (ピアノ) 与田和也 (作曲) |
チケット販売 | バロックxモダン~アンサンブル in千葉 – パスマーケット (yahoo.co.jp) 音楽ホール5階事務室でも販売しています。 |
オンライン配信チケット | バロックxモダン~アンサンブル – ツイキャス (twitcasting.tv) *2021年7月9日(金)19時から7月23日(金)までチケット購入・視聴可能! |
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