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【浦安の音楽家インタビュー】コロナ禍でも、浦安の文化を盛り上げていくために。来る7月4日、浦安出身の音楽家が集うコンサート『バロック×モダンアンサンブル』が開催!―チェロ奏者・北嶋愛季さん

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もう1年以上にわたるコロナ禍。集まったりおしゃべりしたり一緒に食事をしたり…そんな他愛もない日常が遠のき、人と人との接触を避けるようにしなければならない日々が、今もなお続きます。私たち一人ひとりの生活様式が変わる中、様々な業界や個人が打撃を受けていますが、大きなステージに立ってライブパフォーマンスを披露する『音楽家』も例外ではありません。

来る7月4日、浦安にゆかりのある若手~中堅の音楽家5名が集い、『バロック×モダン アンサンブル』のコンサートを開催します。コロナ禍で考えたこと、音楽の魅力、コンサートで聴いてほしいポイント、「文化を絶やしたくない」という若き音楽家の思いを、【浦安の音楽家インタビュー】として連載します。第一回は『バロック×モダン アンサンブル』主催者であり、チェロ奏者の北嶋愛季(きたじま あき)さんです。

コロナ禍でも、浦安の文化を盛り上げたい

「去年の2月下旬から、急にコンサートが出来なくなってしまいました。演奏家にとって、人前で演奏することは息をしているのと同じなんです。演奏が出来ない状態はとても息苦しくて…。そんな中でも出来ることはないかと調べて、5月からライブ配信でチケットも売れる『ツイキャス』でオンライン配信を始めました。そこから定期的にオンライン配信を行ない、そこで貯めたチケット代を原資にする形で、7月4日のコンサート『バロック×モダン アンサンブル』を企画したんです」と北嶋さん。昨年抑えた会場は、浦安音楽ホール内『コンサートホール』。大きなホールを借りてのコンサートは、それに伴う会場費・付帯設備・人件費など、小さなサロンに比べて運営費がかかるため、個人で主催コンサートをする方はあまりいないのだとか…。

J:COM浦安音楽ホール内『コンサートホール』

「日付を今年の7月4日にしたのは、そのころならコロナも収まっているかな?と思ったんです。現状ではなかなか難しそうですね…」。収束が見えないコロナウイルスとの戦い。「でも、コンサートってやらないとなくなってしまう。特に浦安は、大きなホールがあったり、浦安音楽ホールの方やうらやす財団さんがコンサートを主催してくださったり、音楽家を支えてくださる方がたくさんいらっしゃる環境です。実力のある演奏家・音楽家もたくさんいらっしゃるので、刺激も多い。そんな地元・浦安で、これからも文化を盛り上げていきたいですね」

北嶋さんは浦安のご出身。幼い頃から音楽に触れ、チェロを演奏してきました。浦安在住の音楽家・音楽を志す学生の集まりである『若い芽うらやす』にも参加、そこで浦安在住の同世代の音楽家とヨコのつながりが出来たと言います。『バロック×モダン アンサンブル』へ出演するメンバーは、北嶋さんが今までに知り合った浦安にゆかりのある音楽家。「ピアノの桐榮さんは同い年で、高校生のころからの知り合いなんです。これまでも何度も一緒にコンサートへ出演したり、オンラインでも共演したりしています。岡本さん(ギター)と中島さん(ヴィオラ)は浦安の演奏会で出会った方。作曲家の与田さんは友人が主催した『仮想音楽家レジデンス・アカデミー』という、コロナ禍でのオンライン・プロジェクトを通して知り合いました」。文化を盛り上げたい、まずは地元から!と、浦安にゆかりのあるメンバーに声をかけたのだそう。

左上から、桐榮さん(ピアノ)・岡本さん(ギター)・与田さん(作曲) 左下から、中島さん(ヴィオラ)・北嶋さん(チェロ)

『バロック×モダン アンサンブル』は、時代の異なる新旧2種の楽器と音楽を、一度に聴けるコンサート

バロック楽器(古楽器)とは、楽器が登場した当時そのままのもの。温かな音色が魅力で、調律が狂いやすいデリケートな楽器です。大体16~18世紀ごろ使用されていました。対するモダン楽器は、音を強く大きく響かせるよう改良がなされたもので、19世紀以後使用されています。私も4月に開催された古楽器コンサートを聴かせていただいたのですが、モダン楽器と古楽器の音の響きは同じ楽器であっても全然違う…!「バロック楽器を知る前、モダン楽器でバロック時代の音楽を演奏しても、なんだか食い違った感じがする…と思っていました。ドイツに留学しているときにバロック楽器に出会って、バロック楽器でバロック時代の曲を演奏してみたら、すごくしっくり来た。音の出方も音質も、とても弾きやすいと感じたんです」と北嶋さん。

北嶋さんの演奏する「バロックチェロ」

時代も音色も違う2つの楽器を、同じコンサートで同じ奏者が演奏する。7/4開催の『バロック×モダンアンサンブル』は、そんな新しい試みのコンサートです。前半は古楽器によるバロック作品、休憩を挟んで後半はモダン楽器による近現代作品というプログラムが組まれています。「それぞれの時代の作品を当時の楽器の響きで楽しめるので、タイムスリップした感じで楽しんでほしいですね」と、北嶋さんは話します。

“生で演奏する空気感”を、存分に味わってほしい!

オンライン配信に取り組まれていた時、場所を超えてドイツの友人とセッションしたり、行きつけの美容室や治療院とコラボしてオンラインでレクチャーコンサートを行なったりと、様々な新しい可能性にも触れたという北嶋さん。でもやはりライブでの演奏会には代えがたいと言います。「ステージは明るくて客席が暗いと、お客様の顔は見えないんですが、反応ってすごく伝わってくるんですよ。この曲は好きなんだな、乗ってるな、反対にもう飽きてきたかな、じゃあちょっとこうしてみよう…とか、お客様の反応を見ながら演奏を変えていくことも多い。まさにライブ、演奏は生き物なんですよね。お客様にも、ぜひライブの空気感を存分に味わってほしいと思います!」

音楽家の方ってお話が苦手なのではないか…という勝手なイメージがあったのですが、北嶋さんはすごく自然体で、コロナからコンサートまで様々なお話を聞かせてくださいました。ありがとうございました!

北嶋 愛季さんプロフィール…浦安市出身。ドイツ国立トロッシンゲン音楽大学、フランクフルト音楽・舞台芸術大学卒業。2017年より拠点を日本に移し、ソリスト・室内楽奏者として国内外で活動中。浦安では親子向けコンサートを得意としたアンサンブルcielとしても活動しています。
twitterFacebookYoutube
北嶋愛季 – Aki Kitajima | Violoncello, Barockcello
cielウェブサイト

*次回はヴィオラ奏者の中島由布良さんへインタビューの予定です。お楽しみに!

【バロック×モダン アンサンブル 開催概要】
7月4日は、浦安の音楽家たちの力に触れてみてはいかがでしょうか? 浦安ゆかりの音楽家5名による、古楽器とモダン楽器どちらも楽しめるコンサート『バロック×モダン アンサンブル』。チケット販売はこちらのサイトにてもう始まっています。浦安音楽ホール5階事務室でもご購入していただけますよ。ぜひ楽しみにしていてくださいね!

日時2021年7月4日(日)
14時開演(13時30分開場)
場所J:COM浦安音楽ホール コンサートホール
料金一般3,000円
学生2,000円(未就学児入場不可)
プログラムJ.S.バッハ: 無伴奏チェロ組曲 第2番(バロックチェロ)
G.P.テレマン, G.F. ヘンデル(古楽トリオ)
H. ヴィラ=ロボス: ブラジル風バッハ第5番よりアリア(ギター&モダンチェロ)
与田和也:モダンチェロのための新曲(世界初演)
C.ドビュッシー: チェロソナタ(ピアノ&モダンチェロ)
出演北嶋愛季 (バロックチェロ、モダンチェロ)
中島由布良 (バロックヴィオラ)
岡本拓也 (ギター)
桐栄哲也 (ピアノ)
与田和也 (作曲)
チケット販売バロックxモダン~アンサンブル in千葉 – パスマーケット (yahoo.co.jp)
音楽ホール5階事務室でも販売しています。
オンライン配信チケットバロックxモダン~アンサンブル – ツイキャス (twitcasting.tv)
*2021年7月9日(金)19時から7月23日(金)までチケット購入・視聴可能!

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