浦安ってこんな街!
12.122019
【議員さんってこんな人!】本好きの両親がつないだ、浦安との縁。「動けば政治は変えられる。動かなければ変わらない」…だから、今日もエネルギッシュに立ち向かう!—美勢麻里さん
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浦安市議会議員の素顔をレポートするインタビュー企画【議員さんってこんな人!】。第三回は、浦安市議4期目を迎え、マクロビオティック師範代の資格もお持ちの美勢麻里(みせまり)さんです。
本好きの両親が、浦安との出会いのキッカケだった!
北海道帯広市出身の美勢さん。「両親とも教師だったのですが、とにかく本が好きな家族でした。家で家庭文庫(自宅で子どもたちに本を貸し出したり、おはなし会を開催したりする)をしていたこともあって、家には本がとても多かったですね。本以外にも、おやこ劇場主催の生の舞台を観に行ったりクラシック音楽を聴かされたり、小さなころから芸術文化の分野に触れさせようという教育方針の家で育ちました」。10代のころ、日本は諸外国に比べて芸術文化に対する国の予算が少ないことを知り、なぜだろう?と疑問に感じたと言います。「私たちが学生のころは詰め込み教育真っ盛りの時期だったのですが、そういう教育のやり方に対してもすごく不満でした。教師である親も教育行政に関して怒っていたので、これは政治を変えないといけないんじゃないか、という気持ちが少しずつ育っていっていました」。
北海道江別市へお引越し後、当時はまだ少なかった子ども医療費の無償化の実現に向けて、署名活動を行うなど活動をされました。「そうしたらね、3歳までの無償化が叶ったんですよ! この経験で、運動すれば政治は変えられるんだって感じました。同時に、動かなければ何も変わらないんだ、とも思ったんです」。2人の男の子を出産・子育てされる中、1992年にPKO協力法案が可決。「これから戦争とか徴兵とか、そういう世の中になってしまうのでは…」と危機感を抱きます。「それまでも、様々な活動を通じて『党に入ったら?』とは言われていたんですが、ここでエイッ!と覚悟を決めて、信頼のあった日本共産党に入りました。共産党には知り合いがいたりして一般の人よりも身近に感じてはいたと思うのですが、やっぱり入るとなると高い壁があって…でも、入ってみたら何も特別なことはなくて、普通でしたけどね」。
その後転勤になり、北海道から浦安へ。ちょうどお子さんが小学校に通うタイミングだったのだそうです。「最初は市川・浦安・江戸川でどこにしようかなと悩んでいたんですが、母が『浦安にしなさい!浦安の小学生は週に一度図書の時間があるのよ!』って。それで浦安の小学校を見学に行ったんです。そうしたら学校の図書館に司書さんがいて、本が多くて種類も充実していて、感動しちゃって! 浦安に住むことにしました」。なんと! 本好きのご両親が、美勢さんと浦安をつないだんですね!
「浦安に来てみたら、子ども医療費の無償化は江別市よりも遅れていました。三男は浦安で産まれたんですが、産後赤ちゃん連れてママたちと署名活動したり、国会にも行きましたね。2003年の浦安市議会議員選挙のとき、地区委員の方から『次はあなたの番よ』なんて立候補を促されたんですが、まだ子どもが赤ちゃんだったのでお断りしたんです」。身体をつくる食事にも興味のあった美勢さん、働きながらマクロビオティックの学校に通い、2006年に師範代の免許を取ります。フランスでマクロビオティックのお仕事をしないか、というお誘いもあったのだそう。「当時は本当に迷いましたね…。市議会議員に立候補することも、もちろん視野にありました。その中で、地区委員長から『現役で子育てをしている人が市議会議員として発言するのはとても大切なことだ』と言われたこと。そして、当時受けていた相談で、浦安に生まれ育ってずーっと住んでいるお年寄りが、施設に入るために浦安にいられなくなるという話を聞いて…なんで!?って、すごく怒りが沸いてきてしまって。この2つがキッカケで、立候補を決断したんです」。そして2007年に行われた浦安市議会議員選挙にて、初当選します。
困っている人に寄り添い、解決策を探る
『子育てから老後まで、浦安に住み続けられるように』というテーマを掲げ、議員活動を始めた美勢さん。浦安の元町エリアを中心に、たくさんの市民の声を聞いてこられました。「行政って申請主義なので、たとえば税や医療費などで減免が受けられるケースでも、申請しないとお金が戻ってこない。病院に行って何十万も払った、でも医療費には自己負担限度額があって、後から還付されるのですが、そもそもその制度すら知らない方が多い。もっと制度を分かりやすく周知する、利用しやすくする方法があるはずなんです」。
「最近では、化学物質過敏症や電磁波過敏症の方のご相談も受けています。特に電磁波過敏症の方は、スマホが持てない・電車に乗れないなど症状の酷い方。今検討されている5G(ファイブジー)が本格的に導入されたら、電磁波過敏症の方ももっと増えると思います。利便性ばかりが強調されている5Gですが、そこには危険が潜むということも、多くの方に気付いてほしい」。
生活保護の申請については、日常的に相談が寄せられるのだそう。「日本の制度だと、失業保険はすぐに切れてしまうし国民年金は少ないし、セーフティネットは生活保護しかないというのが現状です。世間で叩かれる不正受給はごく一部で、大半は肩身の狭い思いをしながら受給している方が多い。生活保護の基準もどんどん引き下げられています。受給している方はもちろんですが、就学援助などの基準にも関係してくるので、市民生活へダイレクトに影響するんです。国民健康保険や介護保険・後期高齢者医療制度など、国の施策についても、市議会から国へ改善を求めていくことが必要だと考えています」。
“住民が主人公”、安心で暮らしやすいまちづくりを
これからの浦安に必要なものは何でしょうか?「『福祉』と、子育てを含む『教育』の充実ですね。子育ても介護も、大切なのは一人ぼっちにさせないこと。そのために、人と設備をしっかり整備していくことが必要だと思っています。福祉に関しては、小規模の施設を各地域に整備すること、在宅訪問できる医師を増やすこと、在宅介護のケアができる人材を確保していくこと。子育て・教育についても、課題はたくさんあります。来年度新たに10の保育園が開園しますが、園庭やホールのない園も多い。先日視察に伺った市内の中学校は、壁や天井が剥がれてしまっていてビニールシートで覆っていたり…。また、子どもの貧困に関しても全体像をきちんと把握することが必要だと思っています。今川に出来た子ども食堂、『浦安でこんなに子どもたちが集まると思わなかった』というくらい盛況なんです」。財政力があって豊かな街というイメージが強い浦安ですが、生活保護や子どもの貧困など、取り組まなければならない社会問題は他の地域と同様に存在しています。
まちづくりに関しても、住民の方々が安心して暮らせるように、という視点は変わりません。「今、浦安駅前の食い違い道路を真っすぐにしようと工事が始まっています。でもこの猫実4丁目側の道路って、子ども園や小学校があって、車があまり通らないようにしてほしいという要望があった場所。タクシー協会に申し入れをして、お客様を乗せていないタクシーはこの道は通らないでくれとお願いをしていたんです。食い違い道路が真っすぐになったら、交通量が増えるのでは…と心配している方も多い。この交差点にも、魚市場の跡地にも、新しく建物ができる予定ですけれど、高層ビルを建てたのにテナントが埋まらないという事例はお隣の市川をはじめ全国どこにでもあります。お金儲けのことだけ考えるのではなく、住民の方々が暮らしやすいように、浦安駅に着くとホッとすると思える環境づくりが必要では。下駄ばきでウィンドーショッピングを楽しめたり、お金を持っていなくてものんびりできる場所が出来たらいいな、と思いますね」。
困っている人や立場の弱い人の視点から、浦安のまちづくりを考えている美勢さん。駅前でマイクを握る・市議会報告を配る姿を見かけたことのある方も多いのではないでしょうか。とっても話しやすい、穏やかで柔らかな雰囲気の中に、揺らがない信念が根を張っているのを感じました。お忙しい中、インタビューのお時間をいただき、ありがとうございました!
美勢麻里さんプロフィール…1966年生まれ、北海道出身。2019年4月21日に行われた浦安市議会議員にて、1,735票を獲得、現在4期目。日本共産党所属。
*連載企画【議員さんってこんな人!】では、2019年4月の選挙で選ばれた市議会議員の方々へのインタビューを掲載します。普段の生活では接点の少ない議員さんですが、議員さんも一人の市民。その素顔、お仕事内容や浦安への想いを語っていただきます。乞うご期待!
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