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連載【浦安の高齢者施設を知ろう】Vol.6 浦安びとが自然と集まる「和楽苑」デイサービス/特別養護老人ホーム編

2015年4月、浦安市有地の無償提供による恩恵の下に、個室ユニット型と従来型を併合した特別養護老人ホーム「うらやす和楽苑」が開設されました。同年9月には認知症対応型通所介護事業を開始。さらに2017年7月には居宅介護支援事業所を併設するなど、地域の方々と共に歩み続けているとお話しいただいたのが、社会福祉法人 東京栄和会理事長、うらやす和楽苑 苑長の鈴木信男さん(写真真中)です。

長い歴史の中で培ってきた、生活する事とは

「どんなに立派な佇まい、建物であっても、それをどのように運営するか、結局は人と人のつながり、心が重要であると思います」と話す鈴木苑長。うらやす和楽苑は、東京23区内で初めての特別養護老人ホームとして「博愛ホーム」を設立した、社会福祉法人 東京栄和会が運営しています。昭和30年代から高齢者の生活を支え、先駆的な活動をされてきた歴史ある法人です。理事長でもある鈴木苑長が初めてこの業界に入ったのは昭和55年。「当時の老人ホームはお世辞にも、住みやすいとか、設備が充実しているなどと言えるような状況ではありませんでした。建物は古くて、スロープはコンクリートのものが外側に出ているだけ。火事になったら大変なことになる…というような設備でしたから、車椅子の方が入浴する際もエレベーターやスロープはなく、おんぶして 1階まで行きお風呂に入ってまた戻る…、というようなことを毎日続けていました。その頃はちょうどバブル期でしたから、高齢者施設に勤める人は、ほぼいなかったんですよね。それでも私は福祉の仕事がしたくて。今よりも入居する高齢者の方は少ない時代だったので、職員の人手が足りないということはありませんでした。将来は高齢化することが予想されていましたが、現実味はなかった時代でしたね」。今と一昔前では、老人ホームのあり方までずいぶん違ったんですね。

高齢者施設がまだまだ少なかった頃から、介護の現場で働いたり、ソーシャルワーカーとして働いていた鈴木苑長。この業界には大学を出て22歳から務めているというから驚きです。江戸川区でもさまざまな在宅サービスが増えていき、江戸川区民のために展開しながら進んできた東京栄和会は、浦安市が浦安のために特別養護老人ホームを作るとなった時に、前理事長が浦安市内に住んでいたご縁も重なり「これは応募をしなければ!」と手を挙げ、そして2015年に浦安市からの選定を受け正式に運営を任されることになりました。「浦安ではさまざまなタイプの老人ホームが存在し、24時間の介護ケアができる有料老人ホームも多くあります。有名な会社が作るところがほとんどで、とても素晴らしい施設ですが、一方で所得のある方々中心の入居となる面がありますよね。所得に関わりなく入れる24時間型の介護施設は、どうしたって必要です。そうした特別養護老人ホーム、特養と言われる施設は、浦安市にとっても、この先の高齢化社会にも、必要となる施設だと思うんです」。どこかイメージ的に、特養という施設は暗い雰囲気なのかと思った自分が恥ずかしいくらいに、館内はとても明るく、人が行き交う姿はなんだか街の中にいるよう気分でした。

地域と共に歩む

6月に行われた「浦安三社例大祭」は、入居者の方々も楽しみにしていたイベント。ご入居者は法被にねじりはちまき、ご家族の方は祭り衣装を身にまとい、お神輿が来るのを待ちわびていたとのこと。地域とともに過ごしてきた入居者の方々だからこそ心から浦安を感じ、自分自身を感じられる時間になったのではないかと、鈴木苑長は話します。「皆さんが笑顔になれば」と宮神輿の方々の協力もあり、苑内の駐車場まで入って来て、神輿渡御を見せてくれたんだそうです。地域の方々とのコミュニケーションはもちろん、思いやりの気持ちが互いにあったからこそ実現したのではないでしょうか。

浦安市で特養を作る上で、最も大事にしたいと思っていたのは「互いのプライバシー」をもっと上手く守る方法。従来の特養のお部屋では、ベッドが4つ病院のように並んでいるものが多かったそうですが、和楽苑ではカーテンだけの仕切りではなく、安全性、防犯性、空調などもぎりぎりまで考え、壁を作ることに成功。ベッド同士の間をしっかりとした壁で仕切るなど、多床室でも個室感覚で生活しやすいように工夫がされています。個室は54名、多床室では30名と、どのお部屋でもある程度のプライバシーが守れるような配慮が設けられたことは、入居者の方々にも喜ばれているそうです。

今までの考え方にとらわれることなく、和楽苑のように変えることができたのは鈴木苑長の長年の経験や知識、そしてさまざまな人々とコミュニケーションを取られてきたからこそ。「一人ひとりが生活しやすいように、さらに皆さんの生活満足度を上げていきたい!」と、にこやかな笑顔でお話しいただきました。

特別養護老人ホーム うらやす和楽苑

住所:浦安市当代島2-14-2
お気軽にご連絡・ご見学ください!
資料請求・お問い合わせ:047-380-0111

※この内容は、フリーペーパー「ゆうゆう手帖」Vol.46号に掲載された内容です。

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