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NHK 朝ドラ『カムカムエヴリバディ』、同音楽 金子隆博さんへ、日本のサッチモと米ルイ・アームストロング博物館等から感謝状!

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皆さんは朝ドラはご覧になっていますか? 昨年から放送中のNHK連続テレビ小説『カムカムエブリバディ』。今もなお日本中で大きな話題をよんでいますよね。そのドラマ内で重要だと勝手に思っているのが音楽! ではないでしょうか? 放送された同じ昨年に、生誕120年没後50年となった、ジャズの巨匠、故ルイ・アームストロングの名曲“ On the Sunny Side of the Street”が心に響いている方も多いと思います。

浦安に住みたい!でも何度か取材をさせていただいている浦安市在住の外山喜雄(77歳)・恵子(79歳)ご夫妻は、日本ルイ・アームストロング協会を設立され、喜雄さんご自身でもトランペットを吹き『日本のサッチモ』と言われているミュージシャンです。以前の記事はこちらから。

日本初の本格的サッチモ解説本、夫婦共著の『ルイ・アームストロング…生誕120年没50年に捧ぐ』で、2021年8月に出版されたばかりのお二人。そんな外山ご夫妻から「面白い記者会見があるからぜひ来てみて!」とお誘いを受け浦安を飛び出してきました!

製作側へ感謝状!

何があるのですか? と外山さんに尋ねると、ニューヨークにあるサッチモの家博物館(ルイ・アームストロング・ハウス・ミュージアム)から朝ドラ『カムカムエヴリバディ』に感謝状をお送りするとのこと…。

(外山さん)「毎朝全国約1700万人が、ルイ・アームストロング(愛称:サッチモ)の名演『オン・ザ・サニーサイド・オブ・ザ・ストリート』にのせ、主人公るい、愛称『サッチモちゃん』と共に泣き笑いましたね!『日向の道を歩いてほしい、、、日向の道では人生は輝くよ』と、このサッチモのテーマは、ドラマの初代主人公『安子』から二代目主人公『るい』、そして三代目主人公『ひなた』へと引き継がれ、ルイ・アームストロングの音楽と、彼の生きざまが全国の話題となり大きく拡がりを見せています。ドラマの影響で『オン・ザ・サニーサイド・オブ・ザ・ストリート』のストリーミング再生回数は昨年末、放送以前の110%増と倍増したりと、世界でもまれで世界記録ともいえるこの日本のサッチモ・ブームにおいて、いてもたってもいられず、NYルイ・アームストロング・ハウス博物館(サッチモが生前住んでいた家)と、ニューオリンズ・ジャズ博物館へその喜びをシェアし、私達(日本ルイ・アームストロング協会)も含め、感謝状を贈ろうということになったんです」。

うわ~なんだかすごいぞ。会見が始まるや否や、外山さんご夫妻の生演奏が始まりました! 演奏曲はもちろん、サッチモを知らない方でも一度は耳にされたことのある『What a Wonderful World(邦題:この素晴らしき世界)』。そして演奏中外山さんの手招きで、音楽担当の金子隆博氏が飛び入り即興ピアノ演奏!もう泣きそう。シャッターを押す指が震えます…。もういきなり~!と興奮冷めぬまま会見が始まりました。

カムカムと音楽

『カムカムエブリバディ』は2019年春からプロジェクトが始まりました。約2年半の歳月をかけて、脚本や音楽などの構想が始まったそうです。ラジオ英語講座と共に歩んだ三世代のヒロインをメインに、100年の物語としてそれぞれの家族にとって最も大事な曲がルイ・アームストロングの名曲“ On the Sunny Side of the Street”(邦題:明るい表通りで)。その三世代の物語を紡いでいくとうテーマがあったと話すのがチーフプロヂューサーの堀之内礼次郎さん。もともと脚本の藤本有紀さんとご縁があった金子隆博さんに、ぜひ音楽を担当してほしいという熱い想いの元、実現に至ったそうです。その金子隆博さんは米米クラブメンバーでもあり、テレビや映画音楽の作詞作曲家としても活躍されています。なんでも金子さんご自身も大のルイ・アームストロングファンだということで、今までニューオリンズには数えきれないほど行かれているとか。

このドラマは三世代ヒロインということで、時代背景を考えた音楽よりはそれぞれのヒロインの心情に寄り添った音楽にしたいと作曲が進んだそうです。ヒロイン『安子』はできる限りオーソドックスな音楽で、でも古臭いようなものではなく心情に寄り添った音楽に。二世代目の『ルイことサッチモちゃん』は新しい時代に入った時、ちょっと都会的で、好きな人がプロのトランペッターと言うことでジャズ要素が強いものに。三世代目の『ひなた』はとっても普通な女の子、憎めないキャラクターと言うこともあり、ニューオリンズブラスバンドの要素が入っているイメージになったそう。全編を通しなんだかんだでニューオリンズ音楽を追っかけているようなものになったと話されます。

感謝状贈呈!

外山さんは「もう感激です!」と、ドラマのストーリーはもちろんのこと、全国でサッチモの歌声ならず生きざま、そして今の時代にサッチモスピリットを届けてくれたことに感謝の気持ちでいっぱいです。と話します。そして親交の深いNYルイ・アームストロング・ハウミュージアム、ニューオリンズ・ジャズ博物館にこの日本での出来事を伝え、当日記者会見ではビデオレターと喜びの演奏を映像で流してくださいました。

ルイ・アームストロング・ハウミュージアム
リサーチ・コレクション・ディレクター リッキー・リカルディー氏からのビデオレター

ニューヨーク、ルイ・アームストロング・ハウス・ミュージアムからのレター
January 30, 2022
To The Cast and Crew of the NHK series Come Come Everybody:
Hi, my name is Ricky Riccardi and I am the Director of Research Collections for the Louis Armstrong House Museum in Queens, New York. My dear friend Yoshio Toyama recently told me about the new NHK series Come Come Everybody and that every episode features Louis Armstrong’s 1934 recording of “On the Sunny Side of the Street” and that one of the most popular characters, Rui, is nicknamed “Satchmo Chan!”

・・・ルイ・アームストロングの音楽が20世紀の厳しい時代を乗り切る力になったように、皆さまの番組も、この不安定な時代に多くの喜びと希望を、人々にもたらしてくれると思います。
このミュージアムは、ルイと妻のルーシーが1943年から実際に暮らし生涯を終えた家です。詳しくは、ホームページでご覧いただけます。https://www.louisarmstronghouse.org/
改めて、時代を超え愛され続けるルイ・アームストロングの音楽が生き続け、皆さまの素晴らしい番組を通して何百万人もの人々に届けられることに心から感謝いたします。
ルイ・アームストロングを多くの新しい人々にご紹介してくださって、本当にありがとうございました。
ルイ・アームストロング・ハウミュージアム
リサーチ・コレクション・ディレクター リッキー・リカルディー

また、ニューオリンズ・ジャズ博物館館長グレッグ・ラムジー氏からは会見の翌日に感謝状が届いたそう。

感謝状をお渡ししたのが日本ルイ・アームストロング協会、NYルイ・アームストロング・ハウス博物館(サッチモの家)リサーチ部長リッキー・リカーディ氏と、ニューオリンズ・ジャズ博物館館長グレッグ・ラムジー氏から、NHK連続テレビ小説『カムカムエブリバディ』制作部 堀之内礼さん、今回は壇上とはなりませんでしたが、脚本の藤本有紀さんへ、音楽担当の金子隆博さんに日米からの感謝状が手渡されました。

左:大阪拠点放送局 制作部(ドラマ)連続テレビ小説「カムカムエブリバディ」制作統括 堀之内礼次郎氏、左中:金子隆博氏(映画音楽など作詞作曲家、米米クラブメンバー)、右:外山喜雄・恵子ご夫妻

もう完全に場違いな気がしましたが、とにかくワクワクするような記者会見でした! 外山ご夫妻は55年間サッチモスピリットとともに、演奏を続けながらも1994年に日本ルイ・アームストロング協会設立。偉大なサッチモの会にふさわしい活動として、銃と麻薬に悩むアメリカ、ニューオリンズの『サッチモの孫たち』に『銃に代えて楽器を』の合言葉で27年間に850本の楽器を贈ってきました。そうした外山ご夫妻の活動を続けていることも素晴らしく、サッチモを心から愛するお二人。

「サッチモの生きざまが、今回の朝ドラのメッセージに重なるんです」と話されます。「サッチモが少年時代銃を発砲、少年院に入りそこでコルネットを教わり、アメリカを代表するジャズの王様になって、『サッチモが歩んだ日向の道』を、銃と犯罪に囲まれる子供たちに歩んでほしい。また、ジャズという20世紀最高のプレゼントを世界にしてくれた、サッチモとニューオリンズへの、日本のジャズファンからの恩返しを続けていきたいです。カムカムのドラマでもあるように『日向の道を歩んでほしい…』というメッセージは今もこの暗闇とされる時代に必要な大事なテーマではないのでしょうか。と外山ご夫妻は話します。

会見の最後はもちろん金子隆博さん、外山喜雄・恵子さんによる生演奏。金子さん作曲、劇中で嬉しい時も悲しい時にも度々流れてくる“Keep Smilin‘(邦題:一緒に帰ろう)”と、“ On the Sunny Side of the Street”の演奏で締めくくりました。金子さんのピアノがとっても優しくて劇中のシーンを思い出しながらも、それ以上に胸に染み込む温かさ。そしてサッチモさながらの歌声に、さらに響くトランペット、バンジョーで刻むリズムはずっと聴いていたいし揺れていたかった!

『暗闇でしか見えぬものがある。暗闇でしか聞こえぬ歌がある…。(カムカム劇中のセリフ)』と言うように今は暗い所にてもそれはいつか役に立つときがあり、いつか日向の道で歩けるようにと、カムカムからも、サッチモからも応援をされているような気持ちになりますね。サッチモこと、ルイ・アームストロングのメッセージからあきらめないで!と心の温かさに触れたような気がした記者会見でした。今後の『カムカムエブリバディ』の行方も気になりますが、ぜひ外山さんご夫妻の著書『ルイ・アームストロング…生誕120年没50年に捧ぐ』もチェックして、サッチモスピリッツをより感じてみてください!

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