浦安ってこんな街!
3.202025
明和地所のお悩み・お困り事スッキリ解決し隊Case.7 まちの司法書士さんに相談しちゃおう|交通事故の約2倍⁉冬は特に多い、家庭内で起こる事故「ヒートショック」なぜ起こる?原因と対策

お風呂に入った時、「なんだか頭がくらくらする…」と感じたことはありませんか? 毎年11月から4月にかけては特に、入浴中に突然意識を失い、そのまま溺死してしまう不慮の事故が増加傾向にあります。厚生労働省の人口動態統計(令和3年)によると、高齢者の浴槽内での溺死者数は4750人にのぼり、この数字は交通事故による死亡者数2150人の約2倍に相当するというから驚きです。この原因の一つと考えられているのが「ヒートショック」。誰にでも起こり得る、家庭内事故の原因と対策について、今回は浦安市内の工務店(株)アールデザインの一級建築士、佐藤祥史さんと城戸健一朗さんに、お話を伺いました。
なぜ、ヒートショックが起こるのか?

浴室内でヒートショックが起こる原因の一つに「急な温度差による血圧の急激な変化」があげられます。暖房機器により暖められたリビングから、気温の低い脱衣所に移ったことで、血管が縮み血圧が上昇。更に寒い浴室で血圧が上がったところで、今度は暖かいお風呂に浸かることで血管が広がり血圧が低下。これにより、一次的に脳内に血液が回らない貧血状態になり、一過性の意識障害をお越してしまうことがあります。「この一連が『ヒートショック』と呼ばれ、場合によっては意識を失い、そのまま浴槽内で不幸にも溺死してしまうこともあります」。なぜ、近年になって亡くなる方が増えているのでしょうか。「暖房機器の性能が上がったことも、原因の一つかと思います。家の中で寒暖差が生まれ、ヒートショックの起こりやすい環境が生まれてしまっています。特に戸建ては注意が必要です。マンションは比較的温度が均一なのですが、戸建てだと、浴室やトイレが外気温と同じくらいになる場合もあるんです」。
トイレやお風呂が寒いのは「普通」ではない!
“お風呂が寒いのは仕方がない”と思われる方も多いですが、近年の住宅事情は変わってきています。「海外、特に北欧では、昔から家全体が暖かいのが当たり前でした。その分、エネルギーも多く使用するため、環境への配慮から『省エネ住宅』が進められてきました。WHOでは、室温が18℃を下回らないようにと推奨しているほど、室内温度と健康の関係性は高いです。近年日本も意識が変わってきており、『家の断熱性能を上げること』が当たり前になりつつあります」。断熱性能が異なるだけで、実際の温度が20℃の場合の体感気温は、断熱済みの場合は19℃なのに対し、断熱未のお部屋だと15℃まで下がるというデータもあります。
まずは簡単なリフォームから断熱リフォームの効果を実感していくのも◎

とはいえ、大規模なリフォームは難しい場合もあります。お試しでできる「断熱リフォーム」はないのでしょうか? 「例えば『インナーサッシ』を窓に取り付けるだけでも大きく変わります。特に戸建ての場合、脱衣所・浴室の窓は小さめのものが多いので、インナーサッシを試すのにぴったりです。『熱の5割以上は窓から逃げる』とも言われているので、窓を対策するだけでも体感温度は大きく変わると思います」。実際に、脱衣所にインナーサッシを付けたことで「寒さを感じづらくなった」という声も多いそうです。「また、脱衣所や浴室に暖房機器を設置するのも効果的です。浴室には乾燥・換気付きのものを設置することも可能なので、ご相談ください」。
断熱リフォームは、冬の温かさだけでなく、夏には熱中症対策にもなります。また、「住宅の省エネ改修による補助金」も対象になる施工が多いとのことです。現在のご自宅に長く健康に住み続けるために、断熱リフォームは非常に効果的です。「家が寒い」と感じることがあれば、ぜひ相談してみてはいかがでしょうか。
株式会社アールデザイン
浦安市入船4-1-6
9:00-18:00
047-380-8819
※この内容は、フリーペーパー「ゆうゆう手帖」Vol.49号に掲載された内容です。
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