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『Urayasu, Fishermen’s Town』意外と知らないことが多い、住んでいる街のコト。観光客外国人がお勧めする浦安歴史文化を英語文例集として発行!

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ここ最近、全国的にメディアでも浦安がクローズアップされていますね。そう、浦安はテーマパークだけではないことは皆さんもご周知のはず! 2月の後半、さまざまな新聞で、浦安市郷土博物館『屋外展示場 展示解説 英語文例集』(A4判、47頁)の記事が掲載されました。浦安の魅力を外国からいらっしゃる方々にももっと知っていただきたいと、郷土博物館が市民ボランティアと一緒に、2014年から準備を進めて、ようやく刊行にいたった文例集なのだそうです。この本が手元にあれば、英語はちょっと苦手…という方でも、気軽に外国人を博物館へ案内することができますよ!
今回、その作成に携わったという浦安市郷土博物館の主任学芸員、林さん、尾上さんにお話を伺ってきました。

始まりは『市民ボランティアガイド養成講座』

郷土博物館には、「音声ガイダンスシステム」という展示解説用の装置があり、英語での解説も聞けるようになっていました。
「当館は、漁師町時代をよく知っているボランティア(もやいの会)の方々と直接お話しながら楽しく学ぶことができる、ということが最大の魅力です。せっかくいらしてくださる外国のお客様に、そういう楽しみ方をしていただけないというのは、なんだかさみしいですよね。浦安には、英語が得意な方もたくさんいらっしゃるように思われましたので、そういう市民の方々の力を貸していただければと思い、市民ボランティアを募って英語の展示解説ガイド養成講座をスタートさせたのが、2013年のことです」と、優しい口調でお話されたのが、主任学芸員の林さん。
「漁師町時代の浦安の歴史や文化を学んでいただきながら講座を進めていましたが、オリンピック誘致が決定したこともあり、約一年の講座が終わるころ、『訪日外国人が増えるなら、誰もが気軽に外国人を案内できるよう、文例集のような英文テキストがあるといいのでは?』と受講生たちから提案がありました。そして、英語の文例づくりが始ったのです」。

難しい、浦安歴史の日本語訳

「講座終了後、テキスト文例集を作るために約2年の歳月を費やし勉強会を重ねました。皆さん英語が流暢で、経験豊富な方々ばかりでしたが、各国の英語表現の違いに苦労しましたね。英語で表現するといっても、国や地域によって解釈が異なることにまず驚きました。いろいろな見方、見解があるものですね。例えば、釣りや潮干狩りなど、海のレジャーを楽しむお客さんのために船を手配する『船宿』は、日本特有のものです。『単に、‟a boat house”と表現してしまって、いいものだろうか?』という議論になったりもしました。難しい作業ではありましたが、だからこそ興味も深まり、細部にわたって皆さんと一緒に作り上げたという思いがあります」と、尾上さん。
「外国人の方が理解しやすい表現にしたい、そんな思いもあり、最終段階として、浦安市在住のダイアン・ミウラさんに監修をお願いしました。真夏で暑さが厳しい日だったのですが、ダイアンさんに来館いただき、作った文例をもとに屋外展示場を一軒一軒案内して、表現を直していただきました。(ダイアン・ミウラさんの過去記事はこちらから)『せっかくここまで作ったのだから、学習しやすいように音声CDもつけたいよね。』という話が持ち上がり、最後には、ダイアンさんにも協力いただき、音声CDも作成しました。ダイアンさんの声はとても美しく魅力的なので、私たちが思っていた以上に、素晴らしい仕上がりになっています。この文例集は500部発行していますが、市内の小・中・高校にも配布しています。浦安の文化を通した英語学習教材としても活用してほしいと思っています」。

分かりやすい文例集

英語の分からない筆者ですが、とても見やすいものだと感じました。英語文例と一緒に日本語も書いてあり、文章も簡潔で、見ていてもつまづくことがありません。当時の写真も掲載されているので、見応えあるものになっています。案内をするためのテキストとしてだけでなく、英語の学習教材として、また浦安の歴史が詰まった読み物としても、十分楽しめる冊子になっています。ダイアンさんの発音も聴きやすく、とてもクオリティの高いものに仕上がっているのではないでしょうか。浦安市郷土博物館にて1,000円で販売しています。市内の図書館にも、配架されているそうです。これから英語は必修となる時代ですが、なかなか英語の勉強が続かない、そんな方にもお勧めできるものだと思います。また、昔の浦安は漁師町だと知っている、郷土博物館にも遊びに行ったことはあるという方も、この冊子によってさらに深く、浦安の魅力を知ることができるのではないのでしょうか。

古き良き昭和にトリップ

取材当日、屋外博物館にもお邪魔してきました。この日は天気も良く、博物館内も暖かな日差しに照らされて緩やかな時間が流れていました。小さなお子様を連れた親子が多く、竹馬に乗ったり、駄菓子屋でお買い物をしたり、ベーゴマで白熱していたり。お子様連れだけでなく、高校生も昔遊びに夢中で遊んでいました。成人した若者もいたりと、みなさん思い思いに過ごしています。

世界に誇れる場所

市民だけでなく、訪日外国人にもとても人気だそうです。外国人の方も、よくいらっしゃるのですか?「先日は、ハワイからご夫婦でいらっしゃっていました。お二人は日本の文化に興味津々で、浦安特有の文化も存分に楽しまれていました。『こんなに素晴らしい場所なのだから、もっと観光PRをしても良いのでは?』と言われるほど。建物も、市の文化財に指定されている実物をそのまま移築して展示してあるので、写真もたくさん撮られていましたよ」と、林さん。確かに写真はSNS映えするかも! 都内からも、空港からも近いこの浦安で、日本文化に気軽に触れられるというのは、日本文化がお好きな方には重要な場所ですよね! 住んでいると分からないこと、住んでいても見落としがちな場所、今回の取材で世界に誇れる場所なんだなと改めて感じました。人と人が繋がるための文例集の使い道はさまざまです。浦安をより深く知るための手段として、何かに繋がるための手段として、それぞれの学校でどのような活用がなされるのかも楽しみですが、一家庭に一冊あっても良いかもしれません!

浦安市郷土博物館
浦安市猫実1-2-7
047-305-4300

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