浦安ってこんな街!
12.32024
【街レポ!vol 6:浦安市の○○に住みたい!】今月は…「フラワー通りに住みたい!」
浦安市には、猫実、当代島、北栄、堀江、富士見、東野、鉄鋼通り、富岡、今川、弁天、海楽、入船、美浜、舞浜、港、高洲、日の出、明海、千鳥と19 の行政区画があります。その中の1 つの地域の中の、そのまた1 つのスポットに注目して、どんな場所なのかを調べるのがこのコーナー。
東西線「浦安駅」から宮前通りを進み徒歩5分、清瀧神社の向かい側から始まる通りが「フラワー通り」です。全長約450m、終点は浦安最古の橋「境橋」。今回は浦安の中でもひときわ歴史深い「フラワー通り」を中心にスポットを当ててご紹介します!
かつての浦安の中心地!境川から広がる漁師町
今から90年以上も前、昭和6年に描かれた「浦安町鳥瞰図」(浦安市郷土博物館収蔵資料)を覗くと、かつての浦安は境川を中心に、堀江の「フラワー通り」と猫実の「庚申通り」に住宅や商店が密集してるのがよくわかります。清瀧神社の隣には、町役場、漁業組合、郵便局も並びまさに浦安の中心地!「浦安魚市場」(2019年閉場)も、通りで店が集まって市を開いたことが始まりだったと言われています。その後も「堀江銀座」と呼ばれた「フラワー通り」には、寄席や銭湯、映画館、パチンコ店まで(驚)! 通りが狭く人々がすれ違いざまにぶつかるので、男女の出会いの場としての役割もあったんですって。面白いのは、「宵越しの金は持たない」という漁師たちの気風と結びついた「質屋」が繁盛していたこと。しけが3~4日続くと質屋には多くの人が並んだそう。浜から戻った漁師たちは、まず銭湯でひとっ風呂浴びた後、通りに繰り出す。一方、女性たちはその間貝剥きに励み、夕食後には子どもたちを連れて銭湯へ。風呂上がりには駄菓子屋で牛乳やラムネを買いひと息。かつての「フラワー通り」は、浦安が漁師町として賑わっていた頃の活気ある日常が息づいていた場所だったんですね。
歴史や文化に出会える町!
漁師町から住宅街や商業エリアへと変わっていった浦安ですが、「フラワー通り」には今もなお歴史や文化が色濃く残り、まるでタイムスリップしたような風景が楽しめます。建築年代がはっきりわかるものとしては浦安最古の民家「旧宇田川家住宅」(浦安市指定有形文化財)や、江戸時代末期に建てられたものと推定される「旧大塚家住宅」(千葉県指定有形文化財)は、歴史的建造物。無料で見学ができるので是非訪れてみて欲しいスポット。(詳細はうらやす財団HP)また、浦安最古の洋風建築「旧医院」も公開され、こちらもまたかつての診察室や薬局の雰囲気を感じることができます。実は25年程前までは診療していたそうで、「濱野さんは風邪でも注射しないから怖くなかった」と懐かしい話も聞くことができました。旧医院の和風住宅部分は現在、子育て交流の場「堀江つどいの広場」として活躍されています。
現在も創業100年を超える浦安の老舗の他、個性あふれるお店さんたちが営業中です!
「旧宇田川家住宅」の手前を入っていくと見えてくるのは、2022年にオープンした平屋建ての古民家を改装した「うさぎティーガーデン」。アフタヌーンティーも楽しめるお庭と縁側のあるティールームです。浦安で約80年、浦安の女性たちに支持されてきた「かおる美容室」は現在三代目が活躍中。カットや着付け、エステ、アイラッシュやアイブロウまで手がけるトータルビューティーサロンとして営業しています。通り唯一の医院「ゆう歯科オフィス」は約21年前、「町並みが気に入って」とフラワー通りに開業! 創業100年超のそば処「天哲」は現在、三代目四代目が共に切り盛り。漁師が冷えた体を温めた「カレー南蛮」に、香ばしい衣の「海老天」をのせるのが最高の組み合わせだと思います♪ 個性豊かな作家さんの手仕事に出会えるギャラリー「どんぐりころころ」、気軽に行ける住民同士の交流スペース「堀江ぽっかぽか」(浦安市社会福祉協議会運営)、その先には創業100年超の「徳兵衛商店」。現在は日用品の他、シルバーカーの品揃えが充実していますよ。その先には90年も前からこの地で印刷業をされている「長野印刷」、「クリーニング京屋」では通常のクリーニングの他、現在でも和服や振袖の取り扱いをしています。イオン新浦安にも入っている「銘店銘菓しまむら」の本店も創業100年を超え、フラワー通りで「ヤマザキショップ島村」として営業中! 新中通り沿いにはピザが絶品の、ワインとお料理のお店「カルパッチョ」、隣の「町のゴルフ屋さん」は、中古品の売買も行い、工房でグリップ交換も可能です。「フラワーショップとつか」はお参りの際にお供えする仏花が豊富。実はこの辺りには清瀧神社の他にも複数の寺院が存在。このことからも歴史や文化、伝統が深く息づいているということがわかりますね。「花屋の前は駄菓子屋。海水浴場だった海楽あたりにラムネを売りに行っていたようで、それで今も昔を知る人たちはここをラムネ屋って呼ぶんですよ」と、とつかの店主。これは「屋号」と言われる昔の風習なんですって! (向かいにあった銭湯はマンションに変わりましたが、名前は「チムニー」【煙突】。こちらも粋な面影ですね!)フラワー通りから少し外れますが、おかきの「美津屋商店」もこのエリア。実は「美津屋」も屋号の「水屋」から取った店名なんですって! さらに、昔の面影そのままの駄菓子屋「重兵衛商店」も近く。向かいの公園はかつては銭湯があり、「銭湯の向かいは駄菓子屋」が定番だったんですね。同じ通りには新鮮な「今朝どれ」の魚や「ホンビノス貝」を購入できる「忠七丸水産」。東京湾で水揚げされた魚介を直接買える珍しいお店です。
現在住宅地はどうなっている?
フラワー通りが位置する堀江3丁目から2丁目は、車が入らない細い道も入り組んでいます。ここは都市開発前から存在していた「42条第2項道路」で、新しく家を建築する時にはセットバックが必要です。興味深いのは、2023年からの堀江3丁目での不動産流通件数がわずか2件しかなかったこと! 代々住み続ける方が多く、また、土地を手放したい時も、親族やご近所で話がまとまってしまうことが多いので、流通したら超レア。まさにコミュニティと歴史が息づく住宅エリアですね!
テレビ企画で一躍全国区にも!
1985年頃、「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」(日本テレビ系)の町おこし企画で取り上げられたのが「フラワー通り」だったんですって! 徳兵衛商店の隣には「たけし猫招き神社」、京屋クリーニングの隣には「元気が出るハウス」が登場。そして、「米の湯」(2021年閉店)は「たけし猫招き湯」として多くの番組ファンが押し寄せ、地元と番組が一体となって盛り上がっていたそうです!
「フラワー通り」は散策するだけで楽しめる魅力的な場所。歴史を感じながら、是非お散歩に出てみて
くださね!
※編集室が独自で取材しまとめた記事です。もし記事の内容に誤りがございましたら、お知らせいただければ幸いです。
※この内容は、フリーペーパー「浦安に住みたい!」2024年11-12月号に掲載された内容です。
※フリーペーパーに掲載されている日程が変更になる場合があります。最新情報はそれぞれの店舗・主催者にご確認ください。
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