市民による浦安の地域情報総合サイト

浦安ってこんな街!

【浦安の人】ただのボランティアじゃない! 人とのつながりが途絶えないように今日も見守っている『民生委員』の取り組み

この記事は最後に更新されてから1年以上経っているため、情報が古くなっている可能性があります。
最新の情報をお探しの方はサイト内検索で最新情報がないか検索してみてください。

民生委員・児童委員(以下:民生委員)ってどんなことをされているのでしょうか。新聞折込や、小・中学生がいるご家庭に一年に一度「みんせい」と言う広報紙が配られていますが、「民生委員…って何だろう…、どのような活動をされているの?」という方もいるのではないでしょうか。どこか他人事のように感じていましたが、実は陰ながら私たちを支えてくれている頼れる存在でもあったのです! さらに今日5月12日は民生委員・児童委員の日ということで、民生委員についてお話を伺ってきました。

「民生委員・児童委員の日」について
全国民生委員児童委員協議会(当時)は、昭和52年(1977年)に、毎年5月12日を「民生委員・児童委員の日」とすることを定めました。これは、大正6(1917)年5月12日に岡山県済世顧問制度設置規程が公布されたことに由来するものです。

https://www2.shakyo.or.jp/wp-content/uploads/2022/03/fcac6e915b80f9855fffa32dc1787116.pdf

民生委員児童委員協議会

民生委員児童委員協議会(以下:民児協)は民生委員法で各市町村に設置することが決められています。すべての民生委員・児童委員は、民児協に所属して活動を行っています。
浦安市では、東・西・南・北・海浜の5地区に分けて地区民児協が設置されています。浦安市民生委員児童委員協議会の事務局を担っているのが、浦安市社会福祉協議会(以下:社協)です。(社協は、社会福祉活動を推進する営利を目的としない民間組織です。)

浦安市民生委員児童委員協議会 渡邊 武 会長

民生委員がどのような活動をされているのか、何のためにそのような団体があるのか、丁寧にお話してくださった浦安市民生委員児童委員協議会の会長を務める 渡邊 武さんです。

どんな活動があるのですか?

(渡邊会長)「民生委員は地域に暮らす身近な相談相手として、地域住民からの生活上の心配ごとや困りごとの相談に応じています。そしてその課題が解決できるよう、必要な支援への「つなぎ役」になります。地域の見守り役として高齢者や障がい者世帯、子ども達の見守りを行っています。決して広くはない浦安市ですが地域差は大きく、相談事も場所によって異なる傾向があります」。

民生委員は、厚生労働大臣から委嘱され、それぞれの地域において、常に住民の立場に立って相談に応じ、必要な援助を行い、社会福祉の増進に努める方々であり、児童委員を兼ねているため、民生委員・児童委員と呼ばれているのだそう。児童委員は、地域の子どもたちが元気に安心して暮らせるように、子どもたちを見守り、子育ての不安や妊娠中の心配ごとなどの相談に応じ、必要な援助を行います。浦安市では現在127名の民生委員・児童委員の方々が活動していらっしゃいます。

どのような相談をしていいの?

浦安市の高齢化とともに、ご家族の介護や高齢者の方の相談が多くなり、また子育てでは社会問題にもなっている子どもの虐待、一方育児のことで悩む方も多くいらっしゃるそう…。全国的にも10年前の3倍のご家庭で子どもの虐待が発生しています。実際の相談では、夫婦問題やお金にまつわる相談ごとが多いのだとか。ご自身で抱えている問題をどうしたら解決することができるのか、専門機関に紹介をし必要な支援に繋げていきます。しかし相談する側も『こんなことを相談していいの?』と思いますよね。「実際に困りごとがある場合はどんなことでも一度担当地域の民生委員に相談をしてほしいです」と渡邊会長。

渡邊会長の住む地域でも高齢化が少しずつ進んでいるそうですが、お一人住まいでもお子さん達が市内や都内など近辺にいる方が多く、比較的元気な方々が多いのだそう。大半は自立した方や頼れる人がいる方ですが、中には支援が必要な方もいらっしゃいます。互いに気にかけ、言葉を交わすことで近所のネットワークも広がっていきます。一昨年秋から、町内の市有駐車場で毎週マルシェを実施しており、良い交流の場になっていると話されます。

守秘義務があります

民生委員のイメージは、PTAや自治会などと同じような、地域のボランティアとしてのイメージでした。ですが実は市や県の審査会を経て委嘱されてできる活動なんですって! 確かに考えてみたら話しづらいことを相談したとき、それは絶対に誰にも言ってほしくありませんよね。民生委員も同じ地域で生活している一市民。守秘義務を守れて大らかな気持ちを持った聞き上手な方が民生委員になってほしいですね。

(渡邊会長)「また、9月になると敬老の日に合わせて、『浦安市敬老祝い品(商品券)』を77歳以上の方々へ民生委員がご自宅に伺い手渡しをしているんですよ。事前に浦安市からご案内通知と申請書を郵送し、申請された方のご自宅へお届けに行きます。安否確認はもちろんのこと、とりとめない日常会話の中でも、困っていることがあればお話を伺います。一目お会いするだけでも様子が分かるだけでなく、喜んで頂けることも多く、お伺いして良かったと思います。また近年、自然災害が多くなり、避難行動が重要になっています。浦安市でも避難行動要支援者名簿を作成し、民生委員にも配布しています。多くの自主防災組織にも配布されており、災害が発生したときなど、協力して安否確認などを行います。お一人暮らしの高齢の方など、名簿に掲載されていない方で、名簿への掲載を勧め、希望される方には、市役所に掲載手続をとってもらうこともあります。民生委員も高齢の方が多くなっています。これからは若い方にも積極的に加わってほしいと思います。」

(渡邊会長)「そして夏季には熱中症予防、新型コロナウイルスまん延下では感染予防などについて、随時、呼びかけを行ってきました。最近はオレオレ詐欺などの特殊詐欺や貧困ビジネスも横行し被害が増加しています。特にお一人暮らしの高齢の方は気をつけてほしいです。手口が巧妙になっていて、これらを伝えていくのも大切なことです。」

もしかしたら詐欺や犯罪も実は自分の近くで起きているかと思うと、やるせない気持ちになりますね。だからといって自分が何かできるわけでもありませんが、顔を合わせるだけでも、何かが変わることもあるかもしれませんね。

(渡邊会長)「一人一人の思いやりの気持ちを持ち続けることが人との繋がりを途絶えさせないものだと思っています。また時代もさまざま変わって行きます。コロナ禍にしても、私たちの生活は様変わりしています。民生委員ももっと若い方々に参加いただき、変化していく世の中と共に、一人でも多くの方々のお困りごとに対応するだけでなく、地域の繋がりを増やすきっかけになれたらと思って、活動を続けています。」

市内さまざまな場所で子育てサロンなどにも積極的に参加されている民生委員さん。慣れない初めての子育てでご自分の親御さんが近くにいない場合、こうした地域のサロンで、親世代の方々に子育ての相談できるのはありがたいですし、同じように子育てをしてきた方々だからこそ、安心して話せることもありますよね。そうした話しやすい環境を作っているのも民生委員さんだと思うと、知らず知らずに頼っていたんですね。しかし他人に相談することは中々難しいこともあります。自分だけでは解決が難しく、どうすることもできないと思っても、いつでも近所には民生委員さんがいてくれます。相談するもしないもご自身の判断ではありますが、どんなことでも話を聞いてくれる近所の民生委員さんがいると思うと、なんだか安心していられますね。

浦安市民生委員児童委員協議会
事務局:浦安市社会福祉協議会
浦安市東野1-7-1 総合福祉センター内
047-355-5271
http://urayasushi-shakyo.jp/minji

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローして最新情報を入手しよう

関連記事

月別アーカイブ

ページ上部へ戻る