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夜風が甘く薫る春の宵、“路風舎”の庭先に出現した幻想空間!

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路風舎】のお庭で行われたサイレントひとり芝居は、犬の遠吠え、赤ちゃんの泣き声、甘い匂いを含んで吹き抜ける風が梢を揺らす音、すべてが劇的効果を生んだ、素晴らしい舞台でした!


堀江フラワー通り沿いにあるアートギャラリー【どんぐりころころ】と、その離れの多目的イベントスペース【路風舎】は、この浦安に住みたいWebでも何度か取り上げられ、ご存じの方も多いかと思います。市内小学校の児童が社会科見学で訪れる機会もある浦安市文化財指定住宅のひとつ宇田川家。その裏地にひっそり佇む【路風舎】は趣深い平屋の古民家です。

4月12日〜16日まで、毎夜19時から、その【路風舎】のお庭をつかって『風が四月を』というタイトルの劇が上演されると聞き、出かけました。現代舞踏をベースとしたサイレント芝居の美術・音楽構成・主演をおひとりで務めるのは、タチアキヒロさん。

路風舎の主室の窓はすべて開け放たれており、お庭がまるまる見渡せます。

路風舎には何度かお邪魔したことがあるのですが、このように光がいっぱいに溢れる夜のお庭を拝見したのは初めて。100個の灯はタチアキヒロさんが舞台セットとして設置したものだそうです。


お部屋の端の方から後方部分にソファ、ベンチがいくつか。その他の席は座布団です。迷わず最前席の座布団へ腰を下ろします。

最前列の座席のすぐ前が縁側になっています。「縁側もお芝居空間なので荷物などは置かれないように」という声がけがありました。

定刻となり、ステージの始まり。印象的なBGMが流れる中、光溢れる幻想的な庭に白い衣装、狐の面をつけたタチアキヒロさんが登場した途端、心はタチアキヒロさんの創り出した劇空間に連れ去られました!

 

観客の誰もがあっと息をのんだ早変わり!


唐傘の中から姿を現したタチアキヒロさんは、顔ではなく、あえて背面にお能のお面をつけられていました。


セリフのない無言劇であるにも関わらず、タチアキヒロさんの背中越しで能面は表情豊かに雄弁に語り出します。

舞踏家の卓越した身体表現でもって、等身大の人形が現れたかのように感じられました。巧みな人形遣いにあやつられた人形が命を吹き込まれ、人間らしい 生々しい感情が溢れ出し、迸るさまを思わせたのです。

40分ほどの公演が終わったあと、真っ先に思ったのは、誰かに伝えたい、今日のこの感動をだれかと分かち合いたい、ということでした。


舞台を降りたタチアキヒロさんは、おだやかで気さくなお人柄。物知らずな筆者の質問にもひとつひとつ丁寧に答えてくださいました。

能面は京都在住の作家さんの手によるもので由緒正しいものなのだとか。

縁側にそっと置かれたお面は、いまはしずかに微笑むだけ。先ほどの鬼気迫る演技は一体?と思ってしまいますが、能面を効果的に使い驚異の劇空間をおひとりで創り出したのは他ならぬ、タチアキヒロさんなのです。

【どんぐりころころ】、【路風舎】では年間を通して楽しいベントや素敵な展示会が行われています。イベントスペースとして貸出もされているので、ご興味ある方はご相談ください。

浦安の小さなギャラリー どんぐりころころ 
〒279-0041千葉県浦安市堀江3-2-10 フラワー通り沿い 
tel&fax 047-352-0778(龍木さん)
ホームページ
http://fdonguri.com

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