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浦安ってこんな街!

浦安市民ミュージカル史、講師を囲む「同窓会」で振り返る!エンタメ界の「ハラスメント」についても踏み込んで聞いてみた

浦安市民ミュージカルがスタートしたのは今から28年前、1997年の2月だったそうです。浦安に縁ある音楽・ダンスの指導者の方々が市民とともにつくりあげた第1回目のステージ。その後、長期にわたり精力的に公演を重ねた市民劇団や、プロの世界で活躍する人々が生まれたといいます。

第4回目から、浦安市民ミュージカル(浦ミュ)をプロデュースするようになったのが劇団東少。戦後まもない昭和24年(1949年)、未来を担う子どもたちのすこやかな成長をねがって創立された児童演劇の老舗劇団ともいえる存在です。

劇団東少ホームページはこちら

2005年公演の「赤い靴」から2023年公演の市民参加型ミュージカル「眠れる森の美女」まで、全7作品に関わったのが、劇団東少の演出家・源紀さん

劇団東少プロデュースの浦ミュがスタートしてから20周年。奇しくも今年還暦を迎えた源紀さんを囲んで集まろうという「同窓会」が市内で開催されるというのでお邪魔してきました。

会場はものすごい熱気。舞台を愛する人々のエネルギー量たるや…!

浦ミュの参加条件は小学3年生以上〜(年齢の上限なし)。劇団東少プロデュースがはじまってまもない2005年には赤ちゃんだったり、まだ生まれてなかった子もいたりするのかも? そう思うと感慨深いですね。

2005年「赤い靴」、2007年は浦安文学賞奨励賞受賞作をミュージカルにした「ハマ」と日本の昔話「こぶとりじいさん」「雪女」の三本立て、2009年「人魚姫」、2011年「西遊記」(※東日本大震災のため公演中止、その年の夏に再演)、2014年「白雪姫」、2018年「シンデレラ」、2023年「眠れる森の美女」までの全7作品に出演者・裏方として関わった浦安市民は延べ1,000人くらい…とのこと。すごい数ですね!

こちら参加者からお借りした、貴重な資料。当時観客に配布されたパンフレット。

そして、稽古場のスナップショット。

左/2009年「人魚姫」より魚たち。右/2014年「白雪姫」より兵士と巫女のこども(幼少期&成長した姿)。

2014年「白雪姫」より七人の・・・こびと? ではなく兵士のようです。10年以上前の写真。写っている子どもたちはステキな大人に、大人たちはきっとステキに年を重ねていることでしょう!

昨今話題になるエンタメ業界のハラスメントについての見解を源紀さんにお尋ねしてみました。

演出家と役者、しかも老舗劇団のプロとアマチュアの市民では上下関係ができやすいのではないか。また市民参加者の方でも演出家という存在を崇拝しすぎ、萎縮してしまうことはないか、と。――というのは、冗談めかしてですが、「(若かった)当時、源紀さんにさんざん泣かされた」と発言する参加者もいたからです。

不躾な質問かとは思ったのですが、率直に答えてくださいました。「プロを目指している子もいたので、そういう子にはプロの世界は甘くないんだぞ、と厳しく指導した記憶はあります」。――では、プロ志向の子には真剣に向き合うけど、趣味として楽しむ市民に対しての指導はそこそこ、ということですか。

「う〜ん、それは…。ちょっと違うんだよなあ〜」。

当時の源紀さんは、プロの世界で少し壁にぶつかっていたのだそうです。それが、市民ミュージカルに関わることで認識がガラリと変わった、といいます。

「僕の方が立場が上、って考えは全然なくて。対等どころか、僕の方こそ教えられた、浦安市民に育てられたって感覚があります。市民の方々の舞台に立ちたい。ミュージカルをやりたいって気持ち、本当にすごいな、と。ひたむきさ、目の輝き、半端じゃない。思いがけないユニークな表現がたくさんでてくる。経験とか人生とかが滲みでてくるような。お芝居っていいなってもう一度思い出させてくれたのが浦安。だから感謝の気持ちでいっぱいです」。

浦ミュでの経験が、その後の舞台づくりに大いに活かされたのだとか。あまりに浦ミュに夢中になるあまり、家族との団らん時間が犠牲になり、家族から「浦安と家族と、どっちが大事なの」と言われたこともあったのだとか。――家庭は大事にしてくださいね。

今後、浦安市民と一緒にやってみたいことはありますか。「たくさんあるよ! 考えれば、いろんなやり方があると思う。どんな形でもいい。予算はそれほどかけなくても。生きていられる限り、浦安に関わっていけたらと思っています」。

近い将来、源紀さんと浦安市民のコラボレーションでどんなステージが生まれるか…。今からワクワクします。

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