海外の宗教行事が伝わり、日本に定着したイベントはいくつかあります。代表的なところでは「クリスマス」と「バレンタインデー」でしょうか。

近年では「ハロウィン」も広く知られるようになりました。若者たちにとっては、コスプレを楽しむ日のイメージかもしれません。その昔、浦安で行われていた商売繁盛祈願「オオカンケ」は､子どもたちが家々を回り、お菓子をねだるところがハロウィンにそっくり。お菓子をくれない家には「ケーチンボ、ケーチンボ」と子どもが囃し立てるというのも「トリック・オア・トリート」における「お菓子をくれないといたずらしちゃうぞ（和訳）」との類似性を感じます。

さて、西欧の宗教行事発祥のイベントには他にも11月の「サンクスギビング」（収穫祭）があります。

11月はなんでもない月？…いえいえ、11月には【Thanksgiving（サンクスギビング＝感謝祭）】という秋の収穫を祝う素敵なイベントがあったんです！

「イベントにはそれぞれテーマカラーがある」というお約束というか、共通認識があって、たとえば、クリスマスは赤と緑、バレンタインデーには赤とピンク、ハロウィンだったら黒とオレンジ、そして紫をメインーにした装飾を見かけます。サンクスギビングの場合は、金やオレンジ色で食卓や室内が温かく彩られます。

さらに、昨今盛り上がりをみせているのがイースター。キリスト教徒が、クリスマスより大事にすると言われる宗教行事ですが、エッグハントやイースターエッグづくりなど、子どもたちにとっての楽しい遊びも盛りだくさんの楽しいイベント。

お家で楽しむ春のイベント【イースターパーティ】

イースターの装飾は淡いパステルカラーで彩られていることが多いです。2021年のイースターは4月4日ですよ！

そして、これから日本で流行りそうな兆しを見せているのが、3月17日の聖パトリックデー。

アイルランドにキリスト教を伝えた聖人パトリックのお祝いで、テーマカラーは「グリーン」。この日、アイルランドは噴水から歩道、売られている食べ物までグリーン一色。緑色を身につけていないと「つねられちゃう」なんて噂も！？

今年の3月17日。我が家でも、自己流の聖パトリックデーを楽しんでみました。

グリーンの食材を使ってお料理を作ってみましたよ。グリーンのテーブルクロスがなかったので緑の画用紙をランチョンマットとして代用。

私が聖パトリックデーを知ったのは、この絵本から。

小学生のとき、サンタさんからもらった（笑）子ども向けのお料理本。1980年発行でかなり年期が入っています。この中に、「（3月17日には）テーブルセッティングや、料理もスープからデザートまで緑色でまとめる」という記述があるんです。

私の子ども時代からつくられている、我が家の聖パトリックデー伝統料理（？）のペパーミントゼリー。

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大人向けにはアルコール度数の高いミントリキュールを用いますが、子ども用はペパーミントエッセンスと食用の着色料を使用。着色料はリキッドタイプが使いやすいです。

ミントと砂糖だけだと歯磨きみたいな味なので、我が家では果汁を加えます。フルーツ缶詰の汁をこしたものや、クリアなマスカットジュースがオススメ。

通常のレシピでは5gの粉ゼラチンを3倍程度の水でふやかし、鍋でジュースなどを温めてゼラチンを溶かしたあと、型に入れて冷蔵庫で冷やし固めます。

水分はジュースにミントリキュールを足して合計280cc〜320ccくらいになるように調節しましょう。味見しながら、お砂糖、レモン汁をお好みで足して下さいね。中に果実や食用花を入れて固めると宝石箱のようでキレイなのですが、生のパイナップルやキウイだとゼラチンが固まるのを邪魔してしまいます。缶詰を使うか、生の果物は一度砂糖で煮てからつかうとよいでしょう。

もうひとつ。簡単な緑の料理として、マチェドニアをご紹介。お好きな果物を適当な大きさに切って、蜂蜜とラム酒を加えた、いうなればフルーツサラダ。イタリア、スペイン、フランスなどで食されています。今回は緑色のブドウ、オロブロンコ（甘みのつよいグレープフルーツの一種）、キウイ、ライム､そして飾りにミントの葉を使っています。

スーパーでバジルチーズドレッシング、バジル味のサラダチキンが売られているのを発見！　これらを使えば食卓にカンタンに緑を取り入れられますね。

本国、アイルランドでは緑と同様、3つ葉のクローバー（シャムロック）も聖パトリックデーの大事なモチーフ。抹茶入りハート型フィナンシェを手作りし、3つ葉を模してみました。

ハート型の焼き菓子をつくらなくても、市販のよもぎパンをハート型にくりぬいたら、簡単にシャムロックができちゃいました！　甘くてスイーツみたいなパンです。

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よもぎパンをフライパンでカリカリに焼くと緑色クルトンになります。バジルチキンを並べてバジルドレッシングをかければ、緑のチキンサラダのできあがり。クルトンは、ほうれん草ポタージュの浮き実にもつかっています。

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市販品も上手に取り入れながら、おうちで気軽に聖パトリックデー「グリーンパーティ」を楽しんでみてはいかがでしょうか。