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「ただいま!」と言いたくなる場所——トーキョーコーヒーうらやすの活動、にぎやかに、あたたかく、更に輪を広げる【浦安市】

「トーキョーコーヒー」という活動を知っていますか?

コーヒーのこと?いいえ、ちょっと違います。「トーキョーコーヒー」は「登校拒否」という言葉の文字を入れ替えたアナグラム。“遊び心”のあるネーミングを使って、「学校に行かないこと=問題」と決めつけない視点を社会に問いかける活動です。

今、全国には約46万人もの学校に行っていない子どもたちがいます。そんな子どもたちの姿から見えてくるのは、「不登校」が問題なのではなく、それを受けとめきれない“大人”の無理解かもしれない――。そんな視点から、教育について、そして子どもたちと共に生きる大人の在り方をゆるやかに問い直すのが「トーキョーコーヒー」の活動です。

現在、全国に413の拠点があり、浦安にも2023年に「トーキョーコーヒーうらやす」として拠点が誕生しました。活動スタートから約2年、開催するイベントも増え、最近では6月頭にトーキョーコーヒーの創設者であり代表でもある吉田田タカシさんによるトークライブを開催されました。

「トーキョーコーヒーうらやす」の活動は浦安市の「こちら浦安情報局」でも紹介されました!

メンバーも増え、地域とのつながりも深まってきたとのこと。約1年ぶりに「トーキョーコーヒーうらやす」を訪ね、お話を伺ってきました!

「ビリヤニってなに?」から始まる、笑顔の食卓。“はじめまして”が自然にほどける場所。

訪れたのは、6月最後の日曜日。拠点に足を踏み入れると、すでにたくさんの人たちが集まり、なにやら準備の真っ最中。

テーブルの上には見慣れないスパイスの袋、白くて細長いジャスミンライス、そして大きなお鍋。「今日はビリヤニを作るよ!」という声に、「ビリヤニって何?」「これ、どう使うの?」と興味津々の声があがります。

「結構辛そうだけど大丈夫かな?」「いい香り!」――。見慣れない食材を見ると想像力も膨らんで、メンバーたちの会話も弾んでとっても楽しそう!

「ビリヤニを選んだ理由? 名前は聞いたことあるけど、食べたことなかったから、食べてみたかったんですよね」と話してくれたのは、参加していたひとりの中学生。「どうせ作るなら、作ったことのないものを!」――そんな一言から、イベントのテーマが生まれるのが、この場所の魅力のひとつです。

過去には「干し柿」や「タコライス」、前回私が取材に訪れたときは「肉まん」を作りました。ちょっと手間のかかるメニューでも、みんなで作れば楽しい時間に早変わり。材料を切ったり、火加減を見たり、試食しながら味を調えたり…そんな一つひとつの作業が、自然と「はじめまして」の人同士の距離を縮めてくれます。ふらりと訪れてもすっと輪に溶け込める―—トーキョーコーヒーうらやすの魅力のひとつです。

「この1年でメンバーもとっても増えて、今では毎週何かしらのイベントを開催しているんです」そう話してくれたのは、トーキョーコーヒーうらやす主催者の君塚広さん。

おしゃべりカフェやお料理イベントはもちろん、昨年は音楽とダンスイベントを開催したり、地域の夏祭りにも参加したそう。

「これは去年の夏のことなんだけど…」と、君塚さんがスマートフォンの画面を見せてくれました。

そこに写っていたのは、笑顔いっぱいで流しそうめんを楽しむ子どもたちの姿。なんとこのイベント、竹を用意するところから、みんなで準備して開催したんですって!竹を割って組んで水を流す…そんな夏らしい体験が浦安でできるなんて、ちょっとびっくりです。

「お友達がお友達を呼んできてくれたり、最近では『浦安市から紹介されて』と言って来てくれる方も増え、つながりがどんどん広がっているのを感じています」

「かしこまって話すよりも、何かを一緒にやりながらの方が自然と会話が生まれる―—悩みをもった親御さんも、その方が話しやすいんじゃないかなって思っています」
トーキョーコーヒーうらやすを運営しながら、行事やイベントについて、「どうやったら楽しめるかな、参加しやすいかな」と日々考えているといいます。

そんなお話をしているうちに、ビリヤニが完成しておりっ…!部屋の中は食欲そそるスパイスのおいしそ~うな香りに包まれていました。

「出来たよ~盛り付けて食べよ~!」の掛け声でテーブルに集まってきたメンバーの皆さん。別室で遊んでいた子ども達も自分のタイミングでテーブルにつきます。

みんなで一つのテーブルを囲んでワイワイ食べる姿は大家族のようにも見えて。アットホームな雰囲気がとても素敵でした。

「ここは居場所」――そんな声があふれる理由。誰でも、いつでも、トーキョーコーヒーうらやすが開いている。

「ここは居場所」――取材を通じて、参加された方たちの口から何度も聞かれたこの言葉が、胸に残りました。

浦安を中心に、今では50人以上のメンバーが集う「トーキョーコーヒーうらやす」。中には、「住まいは市外だけれど、つい浦安に来ちゃう」という方もいるほど、その空気感に惹かれて集まる人たちが増えています。

「視野が広がった」「内面を見つめなおすきっかけになった」「初めて会った人とも、家族みたいになれる」「娘と共通の話題ができた」「ここは実家より落ち着くかも(笑)」…取材中、たくさんの声を聞きました。中には、「学校よりも安心できる場所」と話してくれた学生さんの姿もありました。

何気ないごはん作りや、たわいもないおしゃべりのなかで、人とつながることのあたたかさを思い出させてくれる。新しい人間関係に一歩踏み出すのって、実はすごく勇気のいることだけれど、「トーキョーコーヒーうらやす」には、そんな一歩をやさしく受け止めてくれる空気があります。

「ちょっと行ってみようかな」が、やがて「ここに来てよかった」に変わっていく――そんな場所を作っているのは、広さんと奥さんの直子さんをはじめとした、メンバーみんなのあたたかな気持ちなのかもしれません。

メンバーが増え、イベントもますますにぎやかになり、成長を続ける団体になりましたが、思わず「ただいま~」と言ってしまうあたたかい雰囲気は変わりません。それはきっと、ここが“特別な人のための場所”ではなく、“誰でもふらりと立ち寄れる場所”だからなのかな―—そう感じる取材でした。

トーキョーコーヒーうらやすは、いつでも新しい仲間を待っています!ちょっと気になるな、話してみたいな、と思ったら、気軽にのぞいてみてください。きっと「ここが居場所だったんだ」と思える瞬間があるはず!

■トーキョーコーヒーうらやす

8月のスケジュール8月11日(月)流しそうめんイベント
8月23日(土)夏祭り
その他、オープン広場やお料理イベントを随時開催中!スケジュールの詳細はInstagramから
Instagramはコチラから
お問い合わせEメール:hkimihkimi@gmail.com
電話:047-354-1810
場所浦安市入船
参加費お子さんと一緒の参加もOKです!
初回参加 無料(大人の方、お子さんどちらも)
2回目以降/おしゃべりカフェ…500円(一人)・ランチ&対話…1000円(一人)


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