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いもっこかふぇ「ハタケゴハン」が生まれる場所!いもっこファームに行ってきました♪【浦安市&船橋市】

富士見「いもっこかふぇ」で今年1月にデビューし、じわじわとファンを増やしている「ハタケゴハン」。畑で採れたての無農薬野菜をたっぷり使った野菜中心のメニューは、「こんなごはんが食べたかった!」とたくさんのお客様から支持を得ています(過去記事はこちら)。かくいう私も大ファンで、「今日はあっさりしてて体にいいもの食べたいな…」なんて時は迷わずハタケゴハン♡

こちらはある日のハタケゴハン。その日によって登場する野菜のラインナップは変わります。

そんなハタケゴハンに使われているお野菜は、店主の大槻さんご家族が船橋市にある畑で収穫しています。「ひょんなことから無農薬野菜を作っている農家さんに出会って、その畑の一画を使わせていただけることになって。何家族かで一緒に集まって、無農薬の野菜作りを始めたんです。…もし興味があったら、見に来てみますか?」とオーナー夫人の咲子さんから嬉しいお申し出をいただき、即「行きます!」とお返事! 生命力の溢れる「いもっこファーム」へ、お邪魔してきました☆

浦安から船橋へ車で1時間ほど。「いもっこファーム」へ到着!

街道沿いから一本奥へ入り、木々に囲まれた小径を進んで行ったところに、その畑はあります。ここ一帯は「ゆたかファーム」の松本さんが借り受けた農地。あぁ、胸いっぱいに息を吸いたくなる、この感じ!

この農地の一角、下の写真が「いもっこファーム」です。

…ええと…いもっこファームには一体何が植えられているんでしょうか??「ヤーコンを植えたんですけど、ほぼほったらかしなんです(笑)」と咲子さん。ぱっと見た感じ、雑草と一緒にヤーコンの葉っぱが見えていますが、あれ…?大根とかブロッコリーとか、お店でいろいろ出していたような?「そう、いもっこファームで作物が育つのはまだまだこれから。お店で出しているのは、松本さんから分けていただいた野菜が主なんです。松本さんの野菜は無農薬かつすごく美味しい! 素材が良いから、シンプルに調理するだけで『ハタケゴハン』として提供できるんです」。すると畑の向こうから、ここ一帯の畑の主・松本さんが「今日は大根やロメインレタスがちょうど育っているから、持って行きな~!」と声をかけてくれます。

この日は咲子さんの5歳になる長男くんも一緒に収穫。じゃがいもを掘ったり、大根を抜いたり、梅の実をもいだり…松本さんが育てた野菜をた~くさん収穫しました! 収穫した野菜の一部は「ハタケゴハン」になり、一部は店頭で販売します。最近では野菜販売を心待ちにしているご近所さんも増えてきたのだそう♪ 無農薬野菜ですが大根1本100円、ブロッコリー1房100円など、かなりお買い得なのも嬉しい(※価格は変動する可能性があります)! 野菜の収穫はお天気などにもよりますので、販売スケジュールはいもっこかふぇのInstagramからチェックしてみて。

儲けるためじゃない、新しい農の在り方

「私がやっているのはね、農“業”じゃないんです。野菜を作って儲けようとしてるわけじゃない。やっているのは、こうしたらこうなる、という有機農法の実験です。実験しているとたくさん野菜が採れるから、みなさんと共有して幸福感を味わう。そんなことをしています」と松本さん。現在79歳、現役時代は交通安全関係の会社を興し、社長として日々忙しく過ごしていたそうです。

大地と対話し、植物と対話する。それが松本さん流の農です

そんな松本さんに転機が訪れたのは22年前。会社も家庭も支えてくれた奥様の、ガンの発覚でした。「ずっと仕事一筋だったのですが、妻の看護に専念するため、会社を後輩たちに譲りました。6年間の闘病の末、妻は亡くなってしまって…。しばらく放心状態でしたが、妻の『元気になったら静かな山で暮らそうね』という言葉を思い出して、農業でもやろうかとまず市民農園で畑を借りました」。野菜作りを学ぶうち、農薬や化学肥料をたくさん使う慣行農業のあり方に疑問を抱きます。「こんなもの食ってたらそりゃガンになるだろうと。農薬を使わずに安全な野菜を作るのが自分の使命だと、有機農法を始めたんです」

松本さんが本業としているのは「落花生」の研究・栽培。ミネラルが豊富なタネの中でも、一番大きい落花生に着目し、「一穴農法」で育てています。収穫の時期になると葛西で販売することもあるのだとか。

慣行農業の常識を疑うところから始め、勉強しながら実践を繰り返すうちにたどり着いたのが、松本さん流「一穴(いっけつ)農法」。たくさんの種を一度に植えて間引くのではなく、一つの穴に一つの種を植え、それぞれに合った育て方をしていく農法です。肥料の種類も1本1本変えているんですよ! 「命は千差万別。一つひとつを見守りながら育てていく、子育てと一緒です」と松本さん。

「一畝でどれだけ儲かるか」「とりあえずたくさん作ればいい」…そんな今までの農“業”とは全く違う、新しい農の在り方。松本さんは一緒に農を志す仲間たちとともに、そんな新しい時代の農を模索しています。「ここで一緒に野菜を作っている仲間が、咲子さんたちも含めて4~50人いるんです。これまでは三々五々だったのを、一つの集団の形を作って、農の担い手を育てていきたい」

心をこめて作られた野菜を、心を込めて料理し、提供する。それが「ハタケゴハン」

「いもっこかふぇ」オーナー夫人の咲子さん(左)、「ゆたかファーム」の松本さん(右)。まだ出会って2年とは思えないほど、お二人の間には心の通った信頼関係を感じます。

「松本さんの野菜って、どれも本当に可愛い。可愛くて仕方ないです」と咲子さん。「大量生産されたものとは全然違う。事に育てられてきた野菜だから、心がこもっているんです。曲がっている大根も、不格好なジャガイモも、みんな千差万別。でも、野菜も人も、みんな違ってみんなイイと思うんです。松本さんの野菜や農に対する姿勢は、『いもっこかふぇ』が目指す『多様性を尊重し補い合える場』という理念ともすごく近い。松本さんが作る心のこもった野菜を、私たちが心をこめて『ハタケゴハン』に料理して、これからも皆さんに提供していきたいですね」

農薬や化学肥料による健康被害、放射能による土壌汚染、低い食料自給率…。変化の目まぐるしい現代、食に対する漠然とした不安に駆られている方も少なくないと思います。今回、農作物に真摯に向き合う松本さんにお話を伺って、こうやって安全・安心な野菜作りに挑戦する農家さんを応援したい!と感じました。松本さんの作る無農薬野菜は、富士見「いもっこかふぇ」店頭にて販売されます(販売日時はInstagramにてご確認ください)。もちろん、無農薬野菜をたっぷり使った「ハタケゴハン」も、ぜひご賞味ください♡

いもっこかふぇ…浦安市富士見3-19-1 050-5373-9655
不定期営業
※最新の営業情報はInstagramよりご確認ください。

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