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「浦安で演じたい!」後編 〜真夏の夜の座談会。趣味の演劇をつづけていくための秘訣って?〜

前編からのつづき。

2019年に千葉市で公演されたミュージカルの公開オーディションで出会い、その後も着々と出演経験を重ねる「演劇に熱すぎる」3人。左から、SHOKOさん、うおちゃん、ブルボンさんの3人。

「私たちみたいにどっぷり演劇にハマる人と、舞台の世界に足を踏み入れてもクールな人がいる。その違いは一体なんなんだろう?」と首をかしげます。

しろい市民劇団ポピンズを地元で立ち上げたばかりのときは、右も左も分からず、「舞台をやるって莫大な費用がかかるんだな」と金銭的に厳しさを感じていたSHOKOさん。県内の市民ミュージカルに参加するようになって、金銭的負担は大きくないことに安堵します。

次に待っていたのは「いいなぁ」という羨ましさ。「うおちゃん、やるな。上手だな。」と感じていた時、お稽古を早退したり、いつも

忙しそうにしているので、なんで? って聞いたら、他にも掛け持ちしてる、って。えー。この人、ふたつ同時にとか? 私はひとつなのに羨ましい! って思いました。

ふたつどころか、一時期は3つ掛け持ちのこともあったという、うおちゃん。「とにかく面白くて面白くて。やりたいもの全部やってたら、3つになってしまった。でも、そのうち年齢もあがってくるし、生活もあるし。今は私、掛け持ちしない主義です」ときっぱり。「やりたいのは山々だけど、大好きな演劇をできる限り長く、健康でつづけていきたいから。そのためには我慢も必要かな」

――舞台を掛け持ちしていると、役がごっちゃになることってありませんか?

「それはないなー」と3人。「それぞれの現場で相手役が違うから」「相手役が違えば、その役としてスイッチが入る」のだとか。「それより、同じ舞台で2役、別々の役を演じるとか、混乱する」うおちゃんの言葉に同意するふたり。

――仕事や家庭、子育てとの両立は?

「ウチはシングルなんです。だから自由にやっちゃってます。旦那がいたら、できないかも」とSHOKOさん。「できないことがストレスになってそうだな。私、人と合わせられないんです。独りよがりなの」――でも、演劇って人と合わせることをしないとやっていけないのでは?

「そう。だから講師に注意される。君だけフリが大きすぎるって」「身長が大きいから仕方ない。手足も長いし」とうおちゃんがフォロー。

――逆にみんながもっと大きく動いてー、とか?「(笑)いま学んでいる最中なんです。他人との〝和〟みたいのを。演劇を通じて」

うおちゃんは、「ウチは子育てが一段落したから、学生時代にもやってた演劇またやるっていったら、そのときは応援してくれた。で、こっちは火がついちゃったから、次もやるっていったら、一度出たからもういいでしょ、って」。

「なんでも主人に許可取ってたの。主人が単身赴任でいなかったとき、演劇活動再開して。そのあとは許可取るの、やめたんです」。――そうしたら、ご主人は?「諦めたみたい」

今は、ご主人が単身赴任から戻ってきているタイミングなので、食事の準備がある。「それが掛け持ちできない理由のひとつかも」と話す、うおちゃん。

「ウチは夫が働いてなくて、家計を支えているのが私。家事全般を夫にやってもらっています。仕事の休みのとき、演劇や歌を自由にやっています。有無をいわさず(笑)やっています」とブルボンさん。

「有無を言わさず」の活動の中には、お笑い活動も!

「誘われたんですよ、ブルボンさんから。キング・オブ・コント申込みしてる? って。してないんだったら一緒にやろうって」。もちろん即答でOKしたというSHOKOさん。「ネタも決まってないのに。やることだけは決めたという。出る気持ちが先」。

「ネタは作りにはAIを使っています。何もないところから作るのは難しいので、AIにベースを作ってもらって、そこから稽古しながらアレンジしていって完成させています」。

こちら、「派手中毒」というコンビでM−1参戦もすでに果たしているブルボンさん。

「自分がキング・オブ・コントに出るなんて思いもしなかったからね。一ヶ月前まで」。ノリがよくて、フランクで行動力もあり、歌唱力もあるブルボンさんの近くにいると、さまざまな体験ができて舞台欲が満たされる! というSHOKOさん、うおちゃん。

マリンピア、千葉ポートタワーといった大きなステージで、ビッグバンドの演奏でバックダンサー(シンガーのブルボンさんより前に立ってしまったので、フロントダンサー?)体験もしたのだとか。

真夏の夜の座談会第二弾では、浦安演劇人代表として20代のえりかさんにも参加してもらいました。

えりかさんが中学生だった頃、浦安に住みたいWebの取材でお会いしたことがあります。

浦安市民ミュージカルに出演経験のある、えりかさん。市川市民ミュージカル出身の3人とは、市民ミュージカルを通じて多世代交流のかけがえのなさについて、深く共感していました。

「世代も、バックグラウンドも違う人たちが集まって、交流しながらひとつのものを作っていく作業ってすごいこと」。みなさん、大きく頷き合います。

――お芝居をつづけていく上で大切なことは?

上手だから出るんじゃないの。とりあえず出るってこと。上達するために本番をこなすことが一番だと思っています」とSHOKOさん。「でも、本番詰めすぎて地道な練習ができてない〜」。うおちゃんは、そんなふうに予定を詰め込みすぎてしまうSHOKOさんのストッパー役でもあるのだとか。「分析力がすごい!」と太鼓判。

「演劇って、ステージがあって照明があって、という環境でしかできないと思ってたんだけど、もっとシンプルなステージもいいよね」――野外とか? 「自分たちの演技力を武器に、演劇の可能性をさぐるみたいなステージを、気軽にやれるようになったらいいな」。

新浦安駅前には「駅前ステージ」という屋外ステージがあります。いつか、熱すぎる演劇人のみなさんに出演して欲しいな、と思います。

それでは、ご活躍中のみなさんの出演情報をお知らせします。

「千葉市民創作ミュージカル25」
日時:9月15日(月/祝)開演12時半〜/17時〜
会場:千葉市文化センター アートホール
問い合わせ:043-221-2411(平日9時〜17時)

イオンマリアンピアプレゼンツ「BIG BAND JAZZ Live」
日時:10月12日(日)14時〜16時半
会場:JR稲毛会館隣接

市川邦楽連盟第43回公演「長唄PRIDE」
第Ⅱ部市川・浅草 荷風散歩 第3弾「されど老樹はなお枯れずに」
日時:11月1日(15時〜)2日(11時〜/15時〜)
会場:市川市文化会館
問い合わせ:047-369-7522劇団市川座(NPO法人 いちぶんネット内)

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