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【浦安のお医者さんインタビュー】コロナのこと、病院のこと、先生のこと。『浦安中央公園クリニック』高須先生に聞いてきた!

地域の健康を守ってくれるお医者さん。浦安にも、たくさんのクリニックや病院があります。特にこのコロナ禍、頼れるお医者さんが近所にいることは、不安な中でも心のよりどころの一つでした。いつかお医者さんに取材ができたらいいなぁ、でも難しいだろうな…と思っていました。

そして今年の6月。ご縁がつながり、富岡にある『浦安中央公園クリニックの院長・高須二郎先生が、「浦安に住みたい!web」のインタビューに応じてくださることになったのです! コロナ禍の医療現場のこと、病院のこと、高須院長の思いなどなど、じっくりお伺いしてきました。
※取材は7月9日に実施しました。その後、急速な第七波の到来により、加筆を行いました。

コロナ禍真っ只中のオープンだった『浦安中央公園クリニック』

――『浦安中央公園クリニック』がオープンしたのは、2020年5月。一回目の緊急事態宣言が出されたときで、まだどんな病気なのかもよくわかっておらず、世の中が不安でいっぱいだった時でした。当時を振り返って、いかがでしたでしょうか。
「患者さんはもちろん、我々医療従事者もよくわかっていなかった当時は、スタッフに対応してもらうのも気を遣いました。でもやらないわけにいかないだろうと。ビルに入っているテナントなど、感染症の患者さんと通常の患者さんの動線を分けることのできないクリニックの場合、発熱外来を設けたくても構造上の制約で設けられないこともあります。ここは構造上動線を分けることのできるテナントだったので、施設や他のすべてのテナントさんにも許可を取って、その年の10月から発熱外来をはじめました。ただ、うちの裏口はお隣のマンションから丸見えになってしまうので、近隣の方々が不安にならないよう、裏口前にテントを作って患者さんはそこでお待ちいただくようにしました」

『浦安中央公園クリニック』が1階に入るビル。その他老人ホーム、デイサービスセンター、薬局などが入る。

「2021年4月からは、クリニック内で検査ができ、13分で遺伝子検査の結果のわかる『ID NOW』という検査機器を導入しました。最初はPCR検査を外注していたのですが、そうすると検査結果が出るまでに数日かかってしまう。この空白の時間は患者さんにとっては負担です。結果は早く知れたらその方がいい。そこで、市の助成も活用して機器を導入したんです」

――使命感から診療を続けられてきた中で、辛さもあったと思います。
「やはり目に見えないプレッシャーがありました。ピリピリしていたというか、夫婦喧嘩もよくしましたね。一番ひどかったのはデルタ株が蔓延した2021年8月の第5波。この時はまだワクチン2回が行きわたっておらず、若い人でも重症化し自宅で亡くなる…ということが、悲しいことに起きました。うちのクリニックでも電話が鳴りやまない、電話に出ても診療予約を取ってあげられない。電話口で『じゃあ私はどうしたらいいんですか!?』って泣かれたこともあるし、予約が取れて来院する患者さんたちも、みんな入院しなきゃいけない状態なのにベッドが空いていない。保健所から『どうにかお願いします』と電話がかかってきて時間外対応をして、診察して薬は出すけどこのまま家に帰してこの患者さんに何かあったらどうしよう…と思うこともありました。ただ、浦安市はいち早くワクチン接種を行なったこともあり、お盆あたりをピークに徐々に重症患者さんは減っていきました」

イメージ写真

熱が出たら、かかりつけ医と発熱外来を上手に使い分けよう

――流行がオミクロン株に移ってからはいかがでしたか。
「患者さんの数自体は増えたものの、重症な患者さんが減ったため『いかに通常外来を回しながら発熱外来を対応するか』というところがポイントでした。通常外来・検査・発熱外来をフル回転で診療を行なっていたのですが、お待たせしても『仕方ないよね』とおっしゃってくださる患者さんが多くて、本当にありがたかったです。オミクロン流行後は世の中はだいぶ落ち着きを取り戻し、この7月になってから第7波と言われ始めましたが、医療現場の体感としては落ち着いていたのは2週間くらい。6月中旬ごろは外来の予約が全部埋まらないことが2週間ほどありましたが、その後また埋まるようになってきています。一緒にここまで来てくれたスタッフや仕事にご理解をいただそのご家族、支えてくれいる妻と娘には感謝しかないです」

『浦安中央公園クリニック』待合スペースの様子

――現在、第七波が到来し感染者数は連日過去最多を更新。浦安市内でも、発熱しても医療機関を受診できないなど混乱が続いています。
「まずはコロナウイルスは風邪のウイルスでありながら時に重症化する、ややこしい性格を持った二面性があるウイルスであるということです。このことがワクチンにしろ対策にしろ、色々な議論・対立を生んでいます」

「第7波で私たちが再確認したことは、感染の波が来ると、いとも簡単に混乱してしまうということです。まずは波が来ることを前提に、混乱しないように準備することをお勧めします。一般的にはワクチンを打っておくことと、抗原キットや市販薬で良いので発熱時の薬を予備に持っておくこと。幸いにもオミクロン株はワクチンを打っている方に関して言えば重症化したり後遺症が残る割合は高くありません。これまでの世界中の統計から、重症化予防や後遺症の観点から3回のワクチン接種が推奨されています。また、流行期に抗体を持っている人が増えると感染は落ち着いてくることを第6波までで学んでいます。4回目以降ののワクチンは重症化しやすい高齢者や基礎疾患がある人には国が準備してくれていますので、良いタイミングで接種することをお勧めします。重症化が少ないとわかれば、あとはコロナウイルスに感染したかどうかを判断することと、症状が落ち着くまでの薬があれば一般的には十分です。発熱外来で診断してもらわないと次の行動がとれない現在の状況では、発熱外来を受診する事が社会のボトルネックになってしまいます。波がきた途端に地域医療がパンクしてしまい、本当に医療が必要な患者さんに医療が提供しづらくなってしまいますし、学業・部活動やサークル活動・仕事・冠婚葬祭などあらゆる社会生活にに歪みが生まれてしまいます。まずは準備をお勧めします。その上で熱が出た場合は、その時可能な医療資源を活用してください。発熱外来では抗原検査やPCRをはじめとしたコロナウイルスの診断を行う事ができますが、一般外来と導線を分けたりと対応に細心の注意をしながら行っていますので、受けられた方へのメリットは大きいかもしれませんが受け入れ数で限りがあり、基本的には予約制になります。波が小さい場合は予約は取りやすいですが、波が大きい場合には予約が難しいこともあります。その他のクリニックでもその状況で可能な限り対応してくれますので、かかりつけがある方はまずはかかりつけ医に確認いただけるとよいと思います。医師会所 属のクリニックは、そこに存在することで社会的責任を全うする覚悟を持って事業をしています。さまざまな理由があり発熱外来ができない医療機関もありますが、ワクチン接種業務、急病診療所執務など何らかの形でコロナ禍に貢献されています。また、流行期には千葉県で陽性者登録センターがオープンになります。リスクが少ない方についてはこのようなサービスも受けられることを知ってほしいです」

――今後のコロナ対策について、アドバイスをお願いします。
「やはり基本的な感染対策、手洗いうがい・密を避ける・賢くマスクを使うということ。どのくらいのウイルス量を吸い込んでしまうかが感染してしまうかどうかの分かれ目になるのですが、夏なのでずっとマスクを付けるのもしんどいと思いますし、必ずしも理にかなった行為でない場合もあります。外せるときは外して、会話をする場面、人混みや公共交通機関、屋内などで適切に使っていくことが大切です。行動制限をかけることは人権の制限でもあり、政府もできるだけ科学的根拠にもとづき、制限が最小限になるよう配慮されているように見受けられます(療養期間や濃厚接触者の隔離期間なども含め)。自治体が行動制限をかけるよりも個人が感染の状況を判断して賢い選択をすることが求められるように変化しています」

浦安育ちの高須先生。大切にしているのは「患者さんとの対話」

――高須先生は、4歳の時から浦安にお住まいなんですよね。
「はい! すぐそこのマンションに住んでいて、小さい頃はよく中央公園で遊んでいました。駄菓子屋 の重兵衛さんへ寄りながら浦安駅のほうの塾へ通っていましたし、中学高校生のころは試験勉強の度に中央図書館に通っていましたが、さまざまな本や音楽、映画を借りましたね。特にウッドストックという、1969年に行われた音楽フェスの映画には衝撃を受けました。医師になってからは各地を転々としましたが、浦安へ戻ってきたのが2010年。実家の近所の方から中古で家を買いましたが、購入後半年で東日本大震災を経験しました。大変なこともありましたがより一層、地元を意識するきっかけになりましたね。浦安魚市場(2019年に閉場)が好きで、ジョギングついでに寄って朝ごはんを食べたりしてました。浦安の下町らしさが好きなのかもしれません」

高須先生のお父さまが浦安中央病院で院長を務めていらっしゃったこともあり、ご自身も自然と医者の道へ進みます。お父さまだけでなく、祖父母やご兄弟もみなさんお医者さんなんですって!

――大学病院を経て、浦安中央病院に勤務したのち、『浦安中央公園クリニック』を開院された高須先生。お医者さんって漠然と大変そうなイメージがあるんですが…
「うーん…どの仕事も大変だと思うので、医者だけが特別ということはないんじゃないでしょうか。医者という仕事の特徴は、仕事をしながら常に勉強をしないといけないこと。今回のコロナ対応もそうですが、日々アップデートが求められます。視野も広げておかないといけない。さらには知識やテクニックだけでなくコミュニケーションの能力、チームリーダーとしてのマネージメント能力も必要ですし、何より地域や患者さんに対して存在し続ける胆力が求められる職業だと感じます」

『浦安中央公園クリニック』診察室の様子

「私自身は、職人や研究者というよりも、ソムリエとかDJに似たタイプ。いろんなものを組み合わせて『これがいいんじゃないか』と提供する、そんな仕事の仕方をしています。私はたまたま医者ですけど、この感覚は他の仕事とそんなに変わらないんじゃないかな。そんなに特別なことをしている気持ちはないんです」

――白衣ではなくアロハシャツを着ているのも高須先生の特徴ですよね!
「子どものころから思っていることなんですが、固定概念にとらわれていたくないんですよ。だからアロハを着るし、ヒゲも伸ばすんです。ロック魂ですね(笑)」

『浦安中央公園クリニック』高須二郎先生。「昔大学病院に勤めていたときに、白衣を着て小児病棟へ行くと、風貌がいかついせいかすごく怖がられて。アロハ柄のスクラブを着るようにしたんです。クレームが来たこともあるんですが、みんな徐々に慣れて『いいね!』と言ってくれるようになりました」

――患者さんと接するときに大切にされていることはありますか?
対話です。うちのクリニックの診療方針として掲げているのが『対話による寄り添う医療で地域を幸せにすること』。こうしなさいああしなさいと言って、患者さんをコントロールしようとするのは、仏教用語で慢(まん)と言って、自分のほうが患者さんより秀でているという考えのもと行われるもの。おこがましいです。トラブルの元だし、自分も疲れてしまいます。そうではなく、情報を共有することで、その患者さんらしい選択に結び付いてほしい。その人らしく健康であること、患者さんの満足が一番なんです」

『浦安中央公園クリニック』受付の様子

『浦安中央公園クリニック』だからこそできること

――最後に、これから浦安でやっていきたいことがありましたら教えてください。
動脈硬化の予防という観点から、トータルで血管ケアができる医療機関にしていきたい。動脈硬化は放っておくと慢性腎臓病や脳卒中、心筋梗塞などの大きな 病気につながります。きちんと血管をケアする・血管をもろくしないという視点で、初期段階から治療方法を考えていけば、大きな病気につながるリスクも下げられます。私の専門は腎移植や透析などの腎不全外科・泌尿器科なんですが、実は加齢による尿のトラブルは生活習慣病や動脈硬化とつながっていて、内科と泌尿器科を標榜している当クリニックだからこそ出来る仕事だと考えています。また休診日の木曜日は浦安中央病院か、大学の非常勤で勤務しており、浦安市の介護保険認定審査員も数年前から担当しています。広い視野で患者さんのことを考える事ができるのも特徴かもしれません。外来感染症対策向上加算と連携強化加算を届出ており、順天堂大学浦安病院や浦安中央病院、浦安病院、西葛西井上眼科病院との連携会議に参加し、新型コロナウイルスをはじめ新興感染症などにも対応してゆく所存です」

いろんな質問に対し、わかりやすい事例を交えながら丁寧に説明してくださった高須先生。きっと患者さんにもこんな対応をしてくださるんだろうな…と感じました。お医者さんの取材は初めてだったのですが、とても楽しくてわかりやすく、もっとお話を聞きたい!と思う取材でした。お忙しい中、ありがとうございました!
※取材は7月9日に実施しました。その後、急速な第七波の到来により、加筆を行ないました。

浦安中央公園クリニック…浦安市富岡3丁目2-6 047-314-1771
https://www.ucpclinic.com/homeInstagram

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