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【千葉再発見】千葉県在住歴30年の私が、千葉コンプレックスを克服した話。千葉県の新たな一面が見えるステキな本、ご紹介します!

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新型コロナウイルスによって生活が一変した今年。レジャーや旅の在り方も、大幅に見直すことになりました。このコロナ禍で都内や遠方へのお出かけが難しくなり、千葉県内でレジャーや旅を楽しんだという方も多いのではないでしょうか。今まで見過ごしてしまっていた“千葉の魅力”を再発見したという方も、きっと多いはずです。

千葉に少しずつ興味の湧いてきたアナタへ、おすすめしたい本があります。今年の8月に発行された『HOKUSO DAILY TOURISM』—千葉県の北総と呼ばれるエリア(成田・佐原・香取・印西・鎌ヶ谷・柏)の、日常観光をテーマにした本です。著者である『暮ラシカルデザイン編集室』の沼尻亙司(ぬまじりこうじ)さんは、これまでにも千葉・房総にあるカフェやパン屋さんを切り口に、千葉の魅力を『房総カフェ』シリーズ・『房総のパン』シリーズといった本にまとめてこられました。ページをめくると、自分の知らない千葉の表情が次々と顔を出す…そんな本たちです。

一本脇道を入れば新しい景色に出会える。そのキッカケをくれる、暮ラシカルデザイン編集室の本

ちょっと話を私に戻します。千葉県(浦安よりもうちょっと内陸で田舎の街)在住30年、長きにわたる千葉県暮しの中で、多感な時期(特にティーンエイジャーのころ)は「千葉ってなんかダサい。いつか出て行ってやる」と思っていました。自分の育った街を含め千葉県を「いいところだなぁ」と思い始めたのは比較的最近のこと。そのキッカケの一つとなったのは、沼尻さんが書かれた本『房総コーヒー』(2017年発行・現在はSOLD OUT)でした。

浦安のカフェ『猫実珈琲店』が掲載されており、猫実珈琲店にて販売されていたところを見つけて買い求めたのが、私と暮ラシカルデザイン編集室の本との出会いです。

上の写真は私の暮ラシカルデザイン編集室コレクション。

「こんな素敵なお店が、こんな風景が千葉にあるんだ」「こんな想いの人たちが、千葉にいるんだ」「あれ、ここは実家から近い。全然知らなかった!」「今度行ってみよう」…驚きと発見、そして嬉しさ、ちょっとの気恥ずかしさ。気が付けば本を片手に、家から一番近いカフェを訪れていました。ふだん通る道から一本入った場所にあるそのカフェは、何気なく暮らしている日常に新鮮な風を吹き込んでくれました。慣れ親しんだ場所でも、ちょっと脇道を一本入ってみるだけで、新しい景色に出会える。それは、ふだん「浦安に住みたい!」の編集に携わるうえで大事にしていた思いでもありました。改めて、身をもって実感したのです。

そんな本を書いた沼尻さんに、このたびお話を伺うことができました! 写真左が沼尻さん、右が私。

沼尻さんは船橋市のご出身。旅行会社勤務・千葉のローカル雑誌『ぐるっと千葉』編集室勤務を経て、現在は一人で立ち上げた『暮ラシカルデザイン編集室』にて千葉・房総に関する本を作製されています。本の企画から取材・執筆・撮影・デザイン・販売・配達まで、全て一人で行なっているんですよ!

実は私の高校の先輩でもある沼尻さん…あまりにファンすぎてついサインもいただいてしまいました。

北総の日常を生きる人たちと、その地域の物語『HOKUSO DAILY TOURISM

今年の8月、新しく出版された『HOKUSO DAILY TOURISM』。北総って、浦安は関係ないんでしょ?と思うかもしれませんが、意外と浦安ともつながりのあるお店や人が掲載されています。たとえば、陶芸家の小泉すなおさんは堀江のギャラリー『どんぐりころころ』で毎年個展を開いていらっしゃいますし、鎌ヶ谷『私市醸造』や神崎町の酒蔵『寺田本家』の商品を扱っている市内のお店があったり、佐原『恋する豚研究所』の豚を使っている市内レストランもあります。そう、浦安市も千葉県の一部。千葉のものは身近にたくさんあるんです。

DAILY TOURISM”—『日常観光』という言葉がタイトルに入っている今回の本。「自分が旅に出るのは非日常ですけど、旅先で出会う人たちの、そこでの暮らしは日常なんです。日常っていうのはいろんなところにパラレルに存在している。旅に出るときに、他人の日常を観光するという視点があったら、ただ消費するだけではない見方ができるのではないかと思ったんです」と著者の沼尻さん。掲載されている情報は、たとえば「千葉 観光」「千葉 レジャー」「千葉 カフェ」で検索して出て来るものとは一味も二味も違います。「カフェだったりパンだったり、美味しいものって好きな方が多いですよね。カフェを入り口に、営む人の人生模様やその地域性を面的に浮かび上がらせようと考えました。間口は広く取って、どんどん深いところに落とし込んでいくようなイメージです」

小説のような滑らかな書き出し。手を伸ばせば届きそうな空間の描写。インタビューを読めば、店主の温かな眼差しが、あたかも自分に向けられているような——。それこそお気に入りのカフェで、大好きなコーヒーを飲みながら、ゆっくりとこの本のページをめくれたら、どんなに豊かな時間だろう。

コロナ禍も織り込みながら、生き方を模索する

新型コロナウイルスによるパンデミックは、本の編集作業も直撃しました。「緊急事態宣言が出ていたときは、もうこの本は出せないんじゃないか…と思っていました。お店も本屋さんもやっていないんじゃ、本を作っても仕方ない。ただ幸いなことに取材は3月までに終えていたので、どうなることやらと思いながらも原稿は書き進めていたんです。緊急事態宣言が解除されると、徐々に出せそうな雰囲気になってきて。でもコロナのことを無視はできないから、追加でインタビューを行なって発行に至りました」。Interview after Interview と題された章は全部で3つ。沼尻さんとの対談形式で掲載されており、話し言葉だからか「そうそう!ほんとにそう!」と割って入りたくなる衝動に駆られます。


前代未聞のコロナ禍では、どこへ行くのか、何を買うのか…誰もがいろんなことを考え、悩み、選択し、行動してきたはずです。その中で、これからどうやって楽しく幸せに生きていくのか、私たちが模索しなければならないことはまだまだ多いのではないでしょうか。『HOKUSO DAILY TOURISM』には、そんな生き方のヒントになる言葉も収録されています。以下、『HOKUSO DAILY TOURISM』の序文からの引用です。

(前略)
「見えないことに対する想像力が、生きる力に繋がる」
「自分にできることの選択肢を増やす」
「常識を超えるための失敗する余白を持つ」
「〝本物〟や〝本来〟への原点回帰」
そしてそれらを「毎日コツコツ積み重ねる」こと。

北総を舞台に、主体的な在り方で生きてきた人たちの言葉はコロナ禍の今、改めて私たちにこれからの生き方を問いかけている。香取市で活動する福祉楽団の照井さんは、何か面白いことができるかもしれない…そう感じさせる可能性のようなものこそが〝地域の魅力〟だと語った。その魅力を観光で感じ、日常を想像/創造する。本書がその一助となれば幸いなことこの上ない。

さあ、千葉の魅力を再発見しにいこう!

マスクを外して行きたい場所に行けるようになる日がやってくるのは、当分先になりそうな現状。ですが、ガッカリしているだけではつまらない! さあ、『HOKUSO DAILY TOURISM』を読んで、身近な場所である千葉の魅力を再発見してみませんか?「へえ~、千葉にこんなおもしろいお店があるんだ!」「意外と千葉、いい場所じゃん!」と思えること間違いナシ。お店や観光地では感染対策をしたうえでお客様をお迎えしているとのこと、「いいなぁ」「行ってみたいなぁ」と思ったら、実際に“日常観光”へ足を運んでみてはいかがでしょうか。その際にはマスクやソーシャルディスタンスなどの感染対策をお忘れなく!

暮ラシカルデザイン編集室の本は、通常の本屋さんやAmazonなどでは扱っていません。『HOKUSO DAILY TOURISM』は、浦安では『猫実珈琲店』さんと、

当代島の『パン屋カンロ』さんで購入できます。

その他、市川の『珈琲商店ハト』さんなど千葉県各所のほか、渋谷区の『代官山蔦屋書店』や墨田区の『甘夏書店』などでも取り扱っているので、お出かけがてら本を探してみるのも◎。サイトのオンラインストアでも購入可能、過去に発行された本『BOSO DAILY TOURISM』『房総のパン』『房総カフェ』なども販売もされているので、ぜひのぞいてみてください♪

暮ラシカルデザイン編集室…https://classicaldesign.jimdofree.com/
『HOKUSO DAILY TOURISM』の取り扱い店はこちら↓。※在庫の有無は販売店へご確認ください

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