今年も今井先生の個展が、2月1日（月）～2月27日（日）まで、オリエンタルホテル東京ベイ 2階にあるオリエンタルギャラリーにて開催されています。『 今井 弘 個展 ～風景の記録として～』と題し、昨年1年で描いた水彩画の数々が並べられています。昨年浦安を中心描いた水彩画、日本各地の風を感じながら描いたというスケッチの数々、今回も見ごたえのあるものばかりでした！

画家・今井弘

鉛筆と水彩で浦安の風景を描かれる画家・今井弘さん。新潟県出身で、大学では教育学部美術科に進み、油絵や木炭デッサンを学ぶ。平成元年以来32年間にわたり、浦安市内の小学校にて教職に従事（現在、都立小学校で図工の指導）。力強い鉛筆の線画（ドローイング）が印象的で、水彩絵の具の鮮やかな色彩…。その場所で感じたことを大胆に描き、その場の雰囲気を余白から感じとれる水彩画を描き続けています。

～風景の記録として～

新浦安駅からオリエンタルホテル東京ベイへ向かう、ペデストリアンデッキをまっすぐ、突き当りの扉を開けると、迫力のある水彩画が迎えてくれます。今回の作成は2021年に今井先生が書き溜めた作品。浦安の風景をメインにされていますが、今井先生が好きな土地の風景画も多く飾られていました。

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今回のメイン水彩画は2枚。今井先生の特徴は力強い黒い線は健在ですが、どこかいつもの水彩画と違うような…。この日在廊されていた今井先生に取材をさせていただきました。

「いつもなら鉛筆でドローイングを書いてそこから色を足していくんですけど、今までの手法や材料に捕らわれずに、もっと自由な表現で描きたいと思っていたんですよ。

特別な材料（紙や絵の具）に限らず、もっと手軽で子ども達が使用しているようなもので描いてみたら、思いの他自分の中でしっくり来たんですよ。この絵は墨を使ってドローイングしました。」

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さらに今回は額縁を付けていないことも一味違った印象に。額縁がない方が絵の印象がはっきりするのだそう。美術展など、作品を守るために額縁に入れなければいけないルールがあったりしますが、今回の個展では何にも捕らわれずに、そのままの絵を感じてほしいと話されます。絵の持つ印象が額縁で本当にかわりますね。また、今井先生の作品の中には、『西水門と陸橋』が度々作品に。この場所のこの風景が大好きなんだそう。同じ場所で描くことで同じものが出来上がりそうな気もしますが、これがまたすべて違った印象なのです。

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「季節や時間帯、気温や空気でけっこう変わるのかもしれませんね。特に考えずに描いていますが、その時の思いや気分が反映されているのかもしれません。」と今井先生。

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また浦安の風景だけでなく、日本各地のさまざまな風景も。見ているだけでもちょっと旅をしているような気分に！ 今まではバイクで筆とスケッチを持って描きに行っていましたが、昨年から電車に乗って描きに行くことが増えたのだそう。そのうちに車内から見える風景の魅力に改めて気づいたとか。目的地に着く前に鉛筆でスケッチを楽しんでいるそうです。スケッチの数もものすごい量！

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どこかウキウキさせられる色彩は、今井先生が楽しんでいる様子すら感じてしまいます。色の数が昨年よりも増えたような感じも？また昨年からプライベートで犬を飼い始めたそうで、浦安市内で今まで行かなかった場所への散歩が増えていったことで新たな発見が。より絵を描きたくなったと話されます。また新宿の街の喧騒も今井先生の好きな場所なんだそう。

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そして今井先生の特徴は、日本人が大切にしている『余白』。「昔から日本人の独特の美意識というか、余白を大事にする文化は、僕が描くときにはいつも軸になっています。その先のイメージを見ている人に感じてもらえたらいいなと思っています」。

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そうした余白は見ていると、本当にそこへ行っているような、そんなイメージを持たせてくれます。自分がそこにいるような不思議な感覚を楽しんできました。こちらの青い空と青い水辺。山形県酒田市の飛鳥と言う場所なんだそう。今井先生独特のドローイングに、さらに水彩の色が増え、見るものをワクワクさせてくれ、旅行に行っているように得した気分！

改めて日本の風景、浦安の表情を楽しんでみてはいかがでしょうか。こうした状況の中でも新たに進み、挑戦することを恐れずにやってみることの大切さや、変化やその時の偶然すらも楽しんでと言われているような気がしました。オリエンタルホテルのギャラリーは広々としていてるので、誰にも邪魔されずに楽しむことができる場所。新浦安駅からも直結なので、フラっとぜひ立ち寄ってみて！ 思いがけない『思い』に出会えるかも？？

今井弘 個展
2月1日（月）～2月27（日）まで
10:00～21:00
入場無料
場所：オリエンタルホテル2階 オリエンタルギャラリー