ミュージカル劇団【ミュージカルFLAP】をご存じですか？　一昨年、第9回目開催となった市民参加型の本格的ステージ「浦安市民ミュージカル」。

ミュージカル『シンデレラ』開幕間近！　【浦安市民ミュージカル】ができるまで。その4

その栄えある第一回目に参加したメンバー有志により創設されたのがミュージカル劇団【ミュージカルFLAP】なんです。2014年10月のサヨナラ公演を最後に惜しまれながら解散…。ラストステージのチケットは早々と完売！　急遽追加公演が決定し、私も無事鑑賞することができました。

歌あり、ダンスありの個性的なステージで私たちを魅了した【ミュージカルFLAP】のメンバーたちは今どうしているのかな？　もうお芝居はやめてしまったのかしら…。

そんなことを考えていた矢先に取材依頼を受けたのが、【演劇サークル か・き・の・た・ね】。実は、この【演劇サークル か・き・の・た・ね】こそ、【ミュージカルFLAP】元メンバー有志が創設した劇団だったのです。11月末に本番を控え、熱気溢れるお稽古場にお邪魔させていただきました！

演劇サークルの名称ではありますが、ユニークな歌あり、スタイリッシュなダンスあり。今回の演目、『遙かなる心音 〜なるほどHEARTBEAT〜』は、【ミュージカルFLAP】時代を彷彿とさせる盛りだくさんで贅沢なステージになりそうですよ！

新型コロナが猛威を振るう中、プロアマ問わず、世界中の“表現者（パフォーマー）”たちが活動発表のみならず、練習すらできない（稽古場が確保できない。3密回避のため、メンバーが集えない）というような日々が続いていました。それは、浦安市内で活動する【演劇サークル か・き・の・た・ね】にとっても同様です。

「集まる場所も確保できず、リモートで読み合わせなどをしてきましたが、限界がありました。一日も早く本格的な稽古に取りかかりたいのに、それができないもどかしさと、11月に本当に上演することができるのかどうか…。不安で、気持ちが落ちそうな日々でした」。取材前、現状を率直に伝えてくださったメンバーの小川 亮子（おがわ あきこ）さん。

しかし…。二時間ほど、お稽古を見学させていると、メンバーの表情がどんどん輝きだし、ダンスの動きも自信に満ち、目に見えてキレがよくなっていくのが分かります。

「今回のステージでは、演出家に言われたことだけをするのではなく、メンバーが積極的、自主的に動くことを目標にしました」。そうおっしゃるのは、脚色・演出の星野 利晴（ほしの としはる）先生。

今回出演するメンバーは6人。衣装、小道具制作も出演メンバーで分担します。振り付け、立ち位置なども、メンバーそれぞれがしっかり自分なりの思いを主張、意見を出し合い、つくりあげていく姿が印象的。

今回の演目は、ひとつの大きなストーリー（それ自体、すごく面白い！）の中に古今東西の名作のワンシーン、名セリフが入っているという贅沢な“入れ子構造”のお芝居。どのシーンも面白く目が離せませんが、とくにオススメなのは、芥川龍之介の有名な小説「鼻」を原作とした劇中劇。歌もダンスもお芝居も、とにかく面白い！

近々浦安を離れるメンバーがいるとのことで、これが【演劇サークル か・き・の・た・ね】の最後の公演となるかもしれないとのことなのですが、個性的かつ芸達者なメンバーの揃った劇団。これで終わりなんてもったいない！　メンバーが遠く離れていても、昨今流行のリモート演劇の手段もあります。是非とも続けていって欲しいです。

【演劇サークル か・き・の・た・ね】の『遙かなる心音 〜なるほどHEARTBEAT〜』、どうぞお見逃しなく！

お断り：公演にあたり、浦安市発令の新型コロナウィルス感染防止対策に基づいて取り組んでおります。当日、入場の際にはマスクの着用と自宅より体温の測定を御協力お願い致します。今後の市内感染状況によっては、公演時間の変更、または中止となる場合があります。予め、ご了承下さい。