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浦安で、古代中国の仙人道『タオヨガ』に触れる。運動というよりもセラピーのような、不思議なヨガでした。

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一般的に私たちが想像する『ヨガ』というと、マットの上であの難しそうなポーズを取って、体を伸ばしてストレッチする…というイメージですよね。これはほとんどがインド発祥の『ハタヨガ』に分類されます。対する『タオヨガ』は、中国発祥。古代中国、まだ中医学という言葉が登場する前からずっと、仙人道として受け継がれてきたプリミティブ(原始的)なものなのだそうです。

まだまだ一般的には知名度の低い『タオヨガ』ですが、なんとここ浦安で体験できる場があります! 講師の尾崎千香子さんが開催する『タオヨガ浦安』は、2014年にパークヨガからスタートし、2016年より本格始動。以来、当代島公民館・美浜公民館でのレギュラークラスのほか、堀江のギャラリーどんぐりころころの分室『路風舎』で個別グループレッスンなどを行なっています。今回、初夏の緑に囲まれた『路風舎』でのグループレッスンを取材させていただきました。

漢方、風水、暦、占い…様々なもののルーツである『タオヨガ』

「古代中国の仙人たちは自然界や宇宙を観察し、その根源を『タオ=道』と呼んでいました。その自然や宇宙といった“大いなるもの”と一体になるための練習法を体系づけたものが『タオヨガ』。呼吸法や瞑想法を大切にし、薬草学や天文学などの様々な学問や占星術にも精通しながら、日々修練を積んだそうです。仙人たちはとても健やかで、驚くほど長命であったと伝えられているんですよ」と尾崎さん。タオヨガは中国発祥の文化の中でも最も原始的なもので、現在の私たちの暮らしに息づく暦や風水・漢方・占い・太極拳…といったものの元になっているのだそう。


「タオヨガは頑張りすぎないことが大事。もしこれから行う動きで混乱したら、一度外の緑を見て呼吸してください。自分が頑張りすぎずに集中できている状態、その中庸を探していきましょう」。尾崎さんの静かな声で始まったタオヨガ浦安のクラス。基本姿勢の取り方、舌の使い方、呼吸法…一つひとつ、丁寧に時間をかけてじっくりと向き合っていきます。

 
歯をカチカチ言わせたり、口の中で舌を動かしたり、足のツボを押したり、頭の後ろを指で弾いて刺激したり…。ヨガと聞いてイメージするものとは違う動きもたくさんあります。「ハタヨガでは、ポーズを一つひとつ取っていきますよね。対するタオヨガの特徴は、流れるような丸い動きにあります。回転・回旋の動きの中で関節や骨を鍛え、経絡を刺激して自然界の四季と身体の四季(内臓)を調えています」。


「吸ってアップ、吐いてダウン…」というゆったりとした尾崎さんの声に合わせて、呼吸と動きを連動させながら進んでいく『タオヨガ』。撮影しながら、私も少し手を動かしたり呼吸をそろえたりしてみたのですが、タオヨガのリズム、緑と風のざわめき、土の匂い、鳥の鳴き声、隣の家から聞こえてくるテレビの音…全てが調和して、自分が周囲に溶け込んでいるような、そんな感覚になりました。

座位、立位で体を動かした後は、ブレスワーク。タオヨガの呼吸は、「細く・長く・深く・均等に」がポイントです。鼻呼吸法を練習することで、副鼻腔を刺激して毛細血管を強化し、ストレスの軽減・血圧低下・快眠・心肺機能強化・血流が良くなり肩こりなど身体の凝りを深部からほぐす…といった効果が期待できるのだそう。この呼吸をしながら、全身を意識していきます。「忙しくていつも外へ向けている気を内側へ向けて。くつろいでいるときにしかわからない、心と体の小さなサインに向き合っていきましょう」。

気づいたらもうクラス開始から2時間経っている…! ゆったりと流れる時間が心地良すぎて、全然意識していませんでした。ここでレッスンは終了です。

自然の動きを、自然とともに。タオヨガの魅力とは

タオヨガは本来、屋外で行うものなのだそう。「タオヨガ浦安が本格始動する前、とある女性サークルに講師として呼ばれていたことがあって、そのときは若潮公園で行なっていました。毎朝6時から、霜が降りるような寒い時期でも裸足の方がいらしたり、けっこうストイックにやっていましたね。ここ『路風舎』は、窓を開けると緑がとっても美しいでしょう。土も近くて、鳥や虫などの生き物もたくさん居て…」。いっぱいに開け放した窓から、緑豊かなお庭を眺めていると、ここが浦安であることを忘れそうになります。

 

普段はギャラリー『どんぐりころころ』の分室として、うつわや作品などを展示している『路風舎』。この日は開催に合わせて脇へ片付けられていましたが、ゆったりと自然な流れのタオヨガのリズムに、作品たちも溶け込んでいます。
 

尾崎さんがタオヨガに出会ったのは、以前お勤めされていたスポーツコンディショニングのお仕事がキッカケでした。「スポーツコンディショニングでは、フィジカル面で怪我や故障を予防するのと同様に、競技上の緊張や過酷な練習・人間関係等のストレスを軽減して自己肯定感を増し潜在能力を引き出す…といったメンタルヘルスのサポートも重要な視点とされています。タオヨガの動きや呼吸法・瞑想は、フィジカル・メンタル共に同じ効果をもたらしてくれると実感しています。私自身もスポーツトレーナーとして従事してる時に長年の疲労から自らも故障し、右腕の痺れからお箸やドアノブも握れなくなり、日常生活にまで支障をきたす時期がありました。一度仕事を離れて、しっかり体を根本から作り直そうとヨガスタジオに通い、ハタヨガやピラティス、その他の運動療法を始めて1年程過ぎたころ、最初に師事した先生に教えていただいたのがタオヨガでした。2012年から本格的に練習を始め、今に至ります」。

体に負荷をかけずに行なえるタオヨガは、体の柔らかさや体力・年齢に関係なく取り組めるのが魅力。体の不調だけではなく、心のケアにもなると言います。「私自身、タオヨガを始める前はちょっとした物音でも眠れなかったり、少しの汚れもものすごく気になったり、神経質な部分があったんです。タオヨガに出会ってからは、そういう細かいことが気にならなくなったというか…いつの間にか、どんな場所でもリラックスできるようになって。“地に足をつけて生きている”という感覚を思い出させてくれた。タオヨガが、浮き足立ってフラフラしている心を体に戻してくれた…そんな気がします」。

まだまだビギナーが多いという『タオヨガ浦安』。参加されている生徒さんに伺うと、友人からの口コミで集まったという方がほとんどでした。「今日はかなりみっちりだったので、ちょっと疲れたわ…」「難しくて混乱するときもあるけど、そういうときは呼吸だけしっかりやっているの」と生徒さんたち。タオヨガを始めてみて、何か変わったことはありますか?と伺うと、「肩こりが酷かったのだけど、そういえば最近痛くないかも…」「なんだか足がだるいな~と思っていたのに気が付いたらスッキリしていること、よくあります」…みなさん、意識してその場所を動かしているわけではないけど、「そういえば」「気が付いたら」ということが多いようです。自然な動きの中で、知らず知らずのうちに不調が治っている…さすが、中国4千年の知恵が詰まった養生術。花粉症が治った、という方もいらっしゃるのだとか!

運動が苦手な方、大歓迎! タオヨガに取り組んでみませんか?


タオヨガ浦安は、当代島公民館にて毎週日曜日(主に午前中)美浜公民館にて毎週水曜日(主に午後)に開催しています。参加費は1回2,500円(初回体験および継続者様の参加費は1回2,000円)、初心者大歓迎とのこと! 予約制なので、ご興味のある方は主催の尾崎さんへメールをしてみてください。路風舎や他の場所でのグループレッスン(不定期開催)もありますので、こちらもお問い合せはメールにてどうぞ(Email:taoyoga.urayasu@gmail.com)。

「タオヨガを通して地域や浦安の人々とつながることができて、とっても嬉しいんです」と笑う尾崎さん。体が固い方、スポーツが苦手な方、筋力がない方、お年を召した方…どんな方でも取り組むことができます。体の不調だけでなく、心の不調を感じる方にもオススメです。自然治癒力を引き出してくれる『タオヨガ』に、取り組んでみませんか?

タオヨガ浦安…毎週日曜日@当代島公民館、毎週水曜日@美浜公民館、その他グループレッスンも開催
問い合わせ:taoyoga.urayasu@gmail.com(尾崎)

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