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浦安・市川の救急・災害医療最前線!

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 写真の少し派手なSUVを市内で見かけた方はいませんか? 私も駅前でサイレンを鳴らしながら走るこの車とすれ違った経験があります。ただ、何の緊急車両なのかを知りませんでした。この車とそこに乗られている方々は、私たちが病気や災害などで命の危険にさらされたとき、大変に心強い存在だったのです。ご存じない方は、この機会に是非とも覚えておいていただきたい!と思います。
 今回お話を伺ったのは順天堂浦安病院の救急診療科医師の松田先生と看護師の方々です。
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[松田医師(左)とチームの看護師さん]
 この車はラピッドカーと呼ばれる緊急自動車で、県内では数か所しかまだない車両だそうです。浦安市では順天堂浦安病院が運用しています。このラピッドカーの特徴は、救急救命を専門とする医師と看護師がチームとなって各種の医療器具を荷室に積み込んで、患者さんがいる現場へと向かうことにあります。いわゆるドクターカーです。
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 一般に、救命の現場には119番通報を受けた消防本部の救急車が直行し、患者を医療機関に搬送、その後に治療が始まります。これに対し、ラピッドカーは医師らの医療チームが直接現場に向かう「攻めの救急医療」と言えます。
 通常、ラピッドカーの出動は救急車が現場に到着し、搬送よりも現場での医師の処置が必要と判断された場合、消防からの要請で行われます。順天堂浦安病院のラピッドカーは浦安市と市川市をカバーしており、救急診療科の医師と看護師が乗り込んでいます。また、救急自動車のため、運転は消防のOBが務めているそうです。順天堂浦安病院でのラピットカーの運用は、今年9月で丸2年だそうですが、多い日には5~6回の出動もあるそうです。ただ、まだ体制の問題もあり、現在は平日の午前9時から午後5時までの運用に限られています。

 一方で、このラピッドカーにはもう一つの顔があります。順天堂浦安病院は千葉県の災害拠点病院の一つで、いざ災害が発生した際、いち早く現場に駆けつけて医療活動を始める千葉DMAT(災害派遣医療チーム)としての側面です。
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 そのため、緊急車両は4WDのSUVで、またメンバーも災害現場に対応した作業衣で活動しています。先日、茨城県常総市で起きた洪水災害にも出動し1泊2日で救命活動にあたったそうです。また、不測の事態を想定し、現在も年4回、浦安市や市川市の消防本部と合同の訓練を行っているそうです。

 松田医師は「今後、災害拠点病院はラピッドカーを持つ動きが広がるでしょうし、2020年の東京オリンピックに向けて、自然災害だけではない様々なケースに対応できる体制を作っていかなくてはいけないでしょう」とおっしゃっていました。

 浦安市は少子化対策や育児支援などで「国や県ができなければ浦安がまずやる」という先導的な行政を実施しています。救急医療や災害時の救命体制などでも先進的な取り組みが行える余地があると思います。
 今回、医療の場で新しいシステム運用のチャレンジが進んでいることを知りました。使命感に支えられた医療関係者がいらっしゃることも知りました。次は私たち住民が知り、理解することが、次の第一歩を踏み出すための原動力になるのかもしれません。そして、それがまた、私たちの生活を守ってくれるのですから。

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